着信アリ テレビドラマ版 著:蒔田陽平 原作:秋元康
着信アリ テレビドラマ版
原作:秋元康 ノベライズ:蒔田陽平
角川書店 ISBN:4-04-174519-5
2005年12月発行 定価580円(税込)
近々、映画版の最新作も公開される「着信アリ」シリーズのTV版ノベライズを100円コーナーで見つけたから読んでみた。映画版の1と2は、映画を見たけど小説は読んでいないし、ドラマの方は菊川怜が嫌いなので見なかった(笑)
老舗出版社のお荷物編集部「特命ウォッチ」に配属させられた中村由美…偶然遭遇した女子高生の焼死事件の被害者が、自分の母校の生徒であった事から事件を調査することに…。調べるうちに、被害者の生徒が未来の自分から携帯電話に電話が掛かってくると、必ず死んでしまうという呪いのメッセージに脅えていたことが判明。さらに、由美の在学中からあった…「生け贄伝説」や、それにまつわる姉の失踪事件が関係していることに気づくのだが…他にも死のメッセージを受けた者が次々と怪死を遂げ、呪いによる被害はどんどんと拡大していく。被害者たちの共通点を探り出し、なんとか呪いの謎を解明しようとするのだが…。
ノベライズなので、小説としてかなりアッサリとした印象。連続TVドラマのノベライズということで、死人はどんどん出るのだが、文章がそれこそドラマのシナリオのようにサッパリしているので全然怖くない。ドラマを見ていなくても、場面のイメージはしやすいのだが、なんとなく説明的で味気ないのが残念。いかにもTVドラマ向けの、実在の有名人を使ったギャグとかも、そのまま文章にしてあるのが、ちょいウザかった。映像で見れば面白いのかもしれないが、前半部分で謎解きの一部にまでそれを利用しているのがあって、10年後、20年後にもし読む機会があったら、絶対に意味わかんねーだろうなぁって感じ?
映画版では、やたら複雑だったオチとかも、全体的にレベルを下げてあるので、こちらの方が分かりやすかったかな?それこそ、安っぽい2時間サスペンスみたいな謎が絡んできて、ホラーというよりも、サスペンス要素の方が強いかも。途中で映画版と瓜二つな、“死の宣告を受けた被害者をTVで実況中継する”というネタが出てくるのは、どうなんでしょうね?あのエピソードは、もう少しアレンジして欲しかった。
今度の映画版「着信アリ FINAL」は、堀北真希が出ているので、見たいなぁと…あまり本の感想と関係ないことを書いて締めくくっておこう(笑)
個人的採点:50点