バイオハザード5 追跡者ネメシス 著:S・D・ペリー【古本購入:200円】
- バイオハザード5 追跡者ネメシス
S・D・ペリー:著 野毛 祥子:訳
中央公論新社 ISBN:4-12-500917-1
2005年9月発行 定価998円(税込)
また、しばらく更新の間が空いてしまったのだが、ありがたいことに読者登録が増えていました。ありがとうございます。5月末からS・D・ペリーの「バイオハザード」シリーズの5冊目を読み始めていた。このシリーズも残るはあと1冊だ。
詳しい情報を知らされないままラクーンシティへの救出作戦に派遣された、アンブレラ・バイオハザード対策舞台“U・B・C・S”の隊員たち。U・B・C・S隊員のカルロスは、ラクーンに旅立つ前にレントンという謎の男から接触を受け…「だれかを信用する時は慎重に」という忠告を受ける。そして現場に到着したのもつかの間、実際に惨状を目の当たりにした直後、仲間たちは次々と化け物たちの餌食になっていく。さらに仲間の一人が欲に目がくらみ、U・B・C・Sを裏切ったことから彼にピンチがおとずれる。一方、ジル・ヴァレンタインはクリスほか元S.T.A.R.Sのメンバーたちとは別行動でアンブレラの調査中に、ラクーンシティの異変に遭遇。なんとか、生き延びることができ、そして久しぶりにまともな人間であるカルロスに出会う…。
4巻はゲームにない作者のオリジナルということで、ホラー色が少なめで、ゲーム版を全くプレイしていない自分が勝手に想像している「バイオハザード」像と違う印象を受けたのだが…今回はゲームのノベライズに戻っているということなので、映画しか見ていない自分でもバイオらしさが体感できる内容になっていたと思う。タイトルにもなっている宿敵ネメシスも、映画で見ているので、ビジュアルをイメージしやすかったからかもしれない。
3巻で描かれた時間軸と、ほぼ同時間帯で…別の場所ではこんなことが起きていましたってことを描いているんですね?ゲームをやっていない人間としては、気分的に3巻、5巻と読んでから4巻を読んだほうが気分的に盛り上がるような気がしないでもないが…。
あとブラッドの登場の仕方なんかが、案外急なので…もう少しその過程を詳しく描いてあった方が、物語に深みが増しそうな気がするのだが…。こういうところはゲームのノベライズという立場の限界なのかな?あと作者オリジナルのエピソードに比べて、いかにもなゲーム的謎解き要素が、やっぱり不自然に目立ちますよね。こういう部分は、オリジナルエピソードの方が気にならない(3巻もゲームノベライズらしいが、そういう印象が少なかっただけに残念)
ただ、ピースが埋まったことにより、シリーズを通した謎がまた少し解明したってことかな。ゲームを知らないので、最終巻だという6巻でどんな結末が待っているのか気になるところです。
個人的採点:65点