SPEED 著:金城一紀
SPEED
金城一紀:著
角川書店 ISBN:4-04-873626-4
2005年7月発行 1,155円(税込)
金城一紀は映画を見ているけど、小説を読むのは初めて。なんと…映画「フライ,ダディ,フライ」の高校生たちが活躍シリーズものだったとか…。そんなもん知らないので、読み始めちゃったんですけど、探したら積読本の中に「レヴォリューションNo.3」も発見。ヤバイ、読む順序を間違えた?
16歳の普通の女子高生、岡本佳奈子は、慕っていた女子大生の家庭教師・彩子の突然の自殺にショックを受ける。単純な自殺だと諦めきれない佳奈子は、死の真相を探ろうとするのだが、その行動を邪魔しようとする輩がいた。ひょんなことから知り合った他校の男子高校生の協力で、次々と明らかになる意外な事実。彩子の為にも、自分の手で落とし前をつけようとある計画を実行する…。
映画を見ていたので、高校生たちのイメージは脹らましやすかった。ただ、間の「レヴォリューションNo.3」を読んでいないからか、どうも思わせぶりな記述も多く、ちょっと気になった。なので、続けて「レヴォリューションNo.3」を読んでみることにする。
そういうマイナスの部分もしょっ引いても…まさに女子高生版“フライ,ダディ,フライ”といった感じで、テンポの良い展開と文章で一気に読める。 確か映画も原作者本人が脚本を書いていたと思ったが…構成の仕方なんかも、そのまま映画にできるような面白さが出ていますよね。頭の中で、女子高生の佳奈子役は誰が似合うだろうかなどと、想像しながら楽しく読んでしまった。ぜひ、これも映像化してもらいたいですね。
本当に、女子高生が成長していく姿が、生き生きと描かれており…読了後は、爽快感も味わえた。きっと、作者のこのシリーズを順番に読んでいたら、もっと面白かったのだろうと後悔しているところだ。
個人的採点:75点