各務原氏の逆説 見えない人影 著:氷川透 | 105円読書

各務原氏の逆説 見えない人影 著:氷川透

各務原氏の逆説 見えない人影

氷川透:著
徳間書店 ISBN:4-19-850660-4
2005年1月発行 定価860円(税込)









数ヶ月前に読んだ、氷川透の「各務原氏の逆説」の第二弾を105円で見つけたので早速読んでみた。学園ミステリーの類いで、お馴染みのキャラクターもでてくるシリーズものだが…語り手は前作と違います。

無気力な今時の女子高生、栗林晴美は…ひきこもりだが、スポーツ観戦好きの兄の影響で、サッカーに詳しくなってしまった。その知識を、サッカー部のマネージャーで同級生の島本梓に見抜かれてしまい、自分もサッカー部のマネージャーをやるハメに…。インターハイの目前に、サッカー部のエースフォワードのリョーこと不破了介が謎の失踪。学校の敷地内で、死体となって発見された。明らかに他殺なのだが、偶然その場に居合わせた軽音部の桑折亮は、警察に知らせる前に…用務員の各務原氏に今後の対応を相談しよと提案するのだった…。

ひねくれた逆説で…真実を見抜いていく、用務員の各務原氏。前作は作品全体にもある仕掛けが施してあったのだが、今回はその手のトリックはなしです。まぁ、同じ手は二度使わないだろうなぁ。真相は“そんなのかよ”という拍子抜けなのは前作同様。相変わらず、フェアに伏線を貼っているところは好感が持てるが、意外性は少ないです。

語り手が女の子になったので、印象はだいぶ変わった。もし、シリーズが続くのなら、このまま毎回、語り手が変わっていくという方法も面白そうだ。






個人的採点:65点