阿修羅ガール 著:舞城王太郎 | 105円読書

阿修羅ガール 著:舞城王太郎

阿修羅ガール

舞城王太郎:著
新潮社 ISBN:4-10-458001-5
2003年1月発行 定価1,470円(税込)










三島由紀夫賞受賞って帯に書いてあった…タイトルと表紙のデザインに惹かれて105円で購入。なんか、今年になって文庫化されたらしですね。だから、ソフトカーバー版が100円コーナーに落ちていたんだと思います。

女子高生のアイコは…好きでもないクラスメイトの男の子とやってしまった。行為のあと、嫌悪感に陥ったアイコは…相手の男の子にケリをお見舞いし…ラブホから飛び出してしまう。翌日、学校へ行くと、アイコがHした相手、佐野が行方不明になり、どうやら誘拐されたようだということで大騒ぎになっていた。佐野の生きている姿を見たのはアイコだということが噂になっており、周囲からは疑いの目が…。そんな窮地を救ってくれるのは、アイコが密かに恋している要治くんだった。さらに巷ではグルグル魔人という殺人鬼が跋扈してるし…暴動は起きるし…女子高生アイコの周りは大混乱。

なんでしょうね~コレ。流行なんですか?わざと下品な言葉とか、今どきのバカ女子高生風の言葉づかい使って…禅問答的なことを語っていますね。行方不明になった、男の子とかどうなっちゃうのよ?ミステリーかと思ったら、そういう次元から飛び出してしまうのね~。乾くるみの「マリオネット症候群」みたいなところもあるし…全然気色が違うホラーファンタジー風の作品になっちゃったり、もうメチャクチャ。我慢して最後まで読んでいくと…そのメチャクチャな部分にもちゃんと意味はあるんだけどねぇ。新進気鋭の作家に与えるのが三島由紀夫賞ってことなので、賞の内容を理解すると、なんとなく納得。


書評サイトみたいなところ、どこ見ても評判良いんだけど…自分には良さがわかりませんでした。この文章で、イジメや愛を語っているのがセンスがいいらしいんだけど、自分にはそういった計算高さが逆に受け付けなかった。 おなじ下品な小説なら…自分は戸梶圭太の方が好み。文章とか、なんか雰囲気似ているんだけど、戸梶の作品はこんなに説教くさくないしね。そういえば…講談社ノベルスで出ている舞城王太郎を何冊か持ってるけど、分厚さがネックになって一冊も読んでないです。あっちはもうちょっとミステリーっぽいのかな?あまり好きじゃないので…また当分、読まなさそうだけど、いつかは再挑戦してみます。






個人的採点:55点