時計 著:吉村達也
- 時計
吉村達也:著
角川書店 ISBN:4-04-178981-8
2005年1月発行 定価580円(税込)
一ヶ月くらい前に100円GETしておいた本なのだが…なんと発売は2005年1月!?こういうのを見つけたときは超ラッキーな気分です。推理小説からホラーまで幅広く、マルチに活躍する吉村達也のホラー!昔はよく…温泉シリーズとか、朝比奈耕作シリーズが好きで読みまくっていたが…吉村達也のホラーで読んでいるのは映画「箪笥」のノベライズ小説くらいかもしれない。
“時計を信じるな”…交通事故で死んだ父が、死の間際に特殊な力で語りかけ、姉弟と…弟の新妻に残していった謎のメッセージ…。いったい父に何が起きたのか?そして中伊豆の森の中で…眼球を反転させた奇妙な男女3人の死体が発見され…世間を騒がす。しかも、彼らが所持する腕時計や携帯の時計がみんなデタラメ時刻を指し…時刻を刻み続けていた。続発する怪奇な事件の正体は…?
主人公である姉弟、夫婦が特殊能力を持っているのだが…そういうのが唐突に出てくる。なんか…作者の過去のホラーシリーズの「樹海」という作品とキャラクターが同一で、続編的なお話のようです。途中で注釈が入ってました。自分は「樹海」という作品を読んでいないのですが、特に支障なく読了。ただ…きっと先に「樹海」を読んでい方が、キャラクターのこと、特殊能力のことをもっとよく理解できたんじゃないかとは思うけど。
眼球反転なんて描写は、いかにもホラーっぽくてなかなか面白いのだが…科学的なお話が多いので、後半はSFチックな部分もあり…怖さは半減。主人公たちのたどり着く先が…いかにもって感じで、思わずニヤリ。
個人的採点:65点