燃えよ!刑務所 著:戸梶圭太 | 105円読書

燃えよ!刑務所 著:戸梶圭太

燃えよ!刑務所

戸梶圭太:著
双葉社 ISBN:4-575-23467-2
2003年6月発行 定価1,575円(税込)









大好きな戸梶作品…知らぬ間に、けっこう未読の戸梶作品が山積みになっていました(笑)持ってない戸梶が、100円で売ってると、せっせと買い込んでたからなぁ…少しずつ消化していきます。

犯罪が増加し…日本の刑務所の平均収容率が100%を越えてしまった近未来の日本(一応2006年以降のお話)…警察官僚のOBで、“刑務所過剰収容対策委員会”の花菱城一郎は、ある日とんでもない啓示を受ける!それは過剰収容の問題を解決する為に…刑務所を民営化するという奇想天外なアイデアだった。

2部構成で描かれており…前半は実際に刑務所を作る為、仲間を巻き込み東奔西走する姿を…相変わらずの戸梶節で突っ走る。後半は…実際に動き出した民間経営の刑務所の凄まじい実態を…とにかくエログロ&くだらない展開で描ききる。

いつものように…戸梶の言ってることって、自分たちがどこかで思っていることと当てはまっちゃうわけで、腐りきった政治や社会に、戸梶流の下品な言い回しで、かなり攻撃的に噛み付いてるわけなんだけど…ただ、一番インパクトが強かったのは、作品の内容よりも…帯に書かれた 「おい小泉!究極の構造改革は刑務所の民営化だっ!!囚人の皆さんは、更正するより金稼げっ!!」という文章。この文章を越えるものが本編から感じられなかったのが…非常に残念に思う。

戸梶作品を3冊以上読んでるようなファンの方には…相変わらずだよって、普通に薦められる作品でした。






個人的採点:65点