ZOKU 著:森博嗣
ZOKU
- 森博嗣:著
光文社 ISBN:4-334-07585-1
2004年10月発行 定価870円(税込)
かつてハードカバーで出版されていたものを、お手ごろ価格でノベルズ化したもの。最近のカッパノベルスは真っ白な表紙に、普通の本で言う帯にあたる部分が若干大きめに出来ていて、そこにイラストなどが書かれている。まぁ、カバーが二つあるみたいなデザインに統一されているんだけど…、ブックオフで買うと、帯が外されてるものが多いので、せっかくの山田章博のイラストが見れない(中に同じイラストが描かれてるけど)殺風景な表紙になってしまう。100円で買ったものなので、強くはいえないけどさ…ブックオフよ、帯や付属物の扱いについてもう少し考えて欲しいぞ!うわぁ…話が少し脱線。
犯罪未満の悪戯を繰り返す非営利集団ZOKUと、それに対抗するための組織、科学技術禁欲研究所、通称TAI。どうでもいい迷惑行為を巡って、毎日のように戦いが繰り返されている…。
金持ち老人による…少年探偵団と怪人二十面相ごっこか?一昔前のゆうきまさみのコミックみたいだよ(笑)ミステリーというには、あまりにもお粗末な物語ではあるが、オタク趣味と、スレスレのオヤジギャグ具合がいかにも森博嗣らしい。物語よりも、森博嗣特有のリズミカルな会話や文章を楽しむ小説なんじゃないかなぁ。
それにしてもTAIの二人は…まるでS&Mシリーズの犀川と萌ちゃんを見ているようです。対するZOKUの年増おねーさまは、ドロンジョ様?微妙にはずしまくってるキャラクターたちも、いかにも森博嗣。
くだらなすぎるけど…最後の最後で見せるオチはなかなかだと。5つのエピソード(事件)で語られているので、連作短編っぽい構成だった。
個人的採点:60点