七人の迷える騎士 著:関田涙 | 105円読書

七人の迷える騎士 著:関田涙

 
七人の迷える騎士

関田涙:著
講談社 ISBN:4-06-182325-6
2003年7月発行 定価1,050円(税込)









関田涙、美少女探偵ヴィッキーが活躍する、「蜜の森の凍える女神」に続くシリーズ第二弾目。「蜜の森の凍える女神」は前に読んで、けっこう楽しめたので、今回も期待が高まった。

1年前の文化祭で起こった密室事件…女子更衣室で発見された猫の死体と怪異な暗号文に“一年後~学園に恐怖を齎す”と記された脅迫文の真意は?脅迫文の予告どおり…学園の文化祭で次々に起こる連続殺人、童話“白雪姫”の見立殺人に美少女探偵ヴィッキーが挑む!

前作は“嵐の山荘”ものの王道のような物語だったが…今回は学園ミステリの王道か?(なんか霧舎巧の霧舎学園みたいなノリだった)暗号解読、密室トリックを簡単かつ鮮やかに見破る名探偵の活躍を最初に提示し…それが発端となり連続殺人に発展していくという展開は、なかなか楽しい。いっぱい怪しいヤツが出てくるが…あっと驚く真犯人と動機がちゃんと用意もされている。

途中で…読者への挑戦が挿入されるのも、前作からのお約束である。確かに…最後まで読み終わった時に、らしき伏線はあったことに気づくき…推理小説としてフェアではあるが、ちょっとだけ卑怯かなって思ってしまった。うーん、今までにもこういう内容の推理小説あったけど、まんまと騙された。とんでもない方法で人はいっぱい死ぬけど…あまり陰惨なイメージはなく…推理小説として普通に楽しめたので、いいだろう。395ページ…読み応えもそれなりにあり。

美少女探偵だけでも…キャラクターものとして充分な感じではあるが、今回は美人キャリア警視まで登場させるあたり、ちとやりすぎではないかと(笑)でも、嫌いじゃないです。






個人的採点:70点