リトル・バイ・リトル 著:島本理生
リトル・バイ・リトル
島本理生:著
講談社 ISBN:4-06-211669-3
2003年1月発行 定価1,365円(税込)
高校生作家の芥川賞候補作という帯に惹かれて、手にした…。似たようなところで、綿矢りさの小説を読んだことあるけど…自分よりも若い世代の作家さんたちって、小説として物足りなさを感じてしまう。でも、自分が通り過ぎてしまった年代を懐かしんだりするのに、思わずこういう作品を読みたくなってしまうんだよなぁ。
高校を卒業したばかりの“ふみ”は…家庭の事情で大学受験を断念し、アルバイト生活をしている。母子家庭で、父親の違う幼い妹と3人で暮らし。家族の問題、年下のボーイフレンドとの淡い恋…大人になりかけている一人の女の子の日常を描いている。
なんかホっとできる作品だったなぁ。もうちょっとドロドロしててもいいんじゃない?なんて、オジサン世代になってくると思ってしまうのだが…。10年前は、自分も色々、細かなことで悩んでいたなぁと懐かしい気分で読んでしまいました。若いっていいなぁ…戻りたいな、あの頃に…。
個人的採点:60点