黒娘 アウトサイダー・フィメール 著:牧野修 | 105円読書

黒娘 アウトサイダー・フィメール 著:牧野修


黒娘 アウトサイダー・フィメール

牧野修:著
講談社 ISBN:4-06-182299-3
2003年9月発行 定価840円(税込)









ホラーでもないし…エログロという言葉がピッタリな、鬼畜小説(笑)女性には決してお薦めしたくない、内容です。作者曰く、痛快娯楽小説なんだそうだが…。

長身美女アトムとロリータファッションに身を包む美少女ウラン。二人の去った跡に築かれた惨殺死体の山。そして彼女たちを付け狙う謎の男が一人…。背後には、いにしえから連綿と続く秘密結社の影が!?

雑誌に掲載された連作短編形式の小説を一つにまとめたもので、4章目のみ書下ろしの完結編となっている。1話目の“プッシートーク”がとにかく強烈で、美少女ウランが立ち小便しているなんて描写から、物語が始まるのだ。その後は、素っ裸になって、出合った男を惨殺しまくったり…ここでは書けないような卑猥なセリフを連発し弄んだり、弄ばれたりと、とにかく凄いことになっていく。エロイという描写は通り越してますね、コレは…。

基本的に、どこかコンプレックスを持っているような女性たちが、ストーカーやレイプ集団の餌食になっている現場に遭遇し…結果的に美しき殺人者であるアトムとウランが助けてしまうというような話になっているのだが…話が進んでいくと、それは偶然ではなく意味があるんだよって分かってくる次第だ。

最初の衝撃に比べ…最終章あたりが、無理矢理に話を終わりにさせているような感じで、ややトーンダウンしてしまった。無理に物語を完結させずに…短編のまま続けても面白かったかもしれない。






個人的採点:65点