湘南人肉医 著:大石圭
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- 湘南人肉医
大石圭:著
角川書店 ISBN:4-04-357206-9
2003年11月発行 定価580円(税込)
「呪怨」のノベライズ小説で有名な、大石圭のホラー作品。角川ホラー文庫から出ている1冊。初めて読んだのだが、実は、著者が住んでいる場所、作品の舞台に選ぶ場所と同じ、湘南近辺に住んでいるので…前から興味があった。この作品が映画化もされたので…ちょっと読んでみようかと思ったわけです。
業界でゴッドハンドと呼ばれている天才整形外科医…小鳥田優児。手術で吸引した患者の脂肪を自宅に持ち帰り…食べてしまったことから、人の肉…それも若くて綺麗な女性の肉を食べることに快感を感じてしまう。一度食べたら病みつきになる人肉…彼は自分の欲求を満たすために、どんどん過激な行動をとっていく…。
湘南が舞台になっているけど…トラベルミステリーのように、それほど緻密な描写が描かれているわけでもない。主人公が平塚に住んでいるというのも、サラっと流している感じ。地元民として、もう少し地理的な描写など詳しく書いてくれたら、ご当地ものとして、もっとはまれたかな。
物語のほうは…醜いハンニバル・レクター?人肉を食すというのが、当たり前になっている主人公の話ですからね、読み進めていくと、だんだんとグロイという感覚を感じなくなってくる。すっげー鬼畜な犯人なくせに、憎めないやつで…親近感が沸いてしまうのは何故だろう?ヤバイ…自分にも変な嗜好があるのかなぁ。
主人公の元恋人、現在セックスフレンドという…医院長のバツイチ娘、秋本加奈子先生が…頭の中で物凄いイメージになってるんですけど、このキャラクター、実写映画ではどんなになっているのだろうか?DVD出たら、見てみたいなぁ。
意外と面白かったので、実は100円コーナーで、大石圭の角川ホラー文庫作品を、片っ端からまとめ買いしてきてしまった(笑)
個人的採点:70点