本日はこちら指差し

 

えほん 北緯36度線

 

 

 

夕暮れ時、東京を出発した「大きな鳥」が、

北緯36度線上をひたすら西へ飛んでいき、

その土地土地で暮らす人々の様子が美しい絵で描かれている

文字通り「絵本」であります。

 

そもそも東京って、北緯36度にあるのですねダッシュ

 

緯度とは、「地球を回転軸に対して垂直な方向に180等分になるような線を引いていったとき、

その線によって南北の位置を表すもの」であります。

赤道が0度、北極南極が90度になるわけですね真顔

 

同緯度帯にあるということは、太陽の当たり方が同じなわけですから、

なんとなく同じような気候、暮らしをしているのでは?

と安易に想像してしまいそうですが。

 

本書を通して、いかにさまざまな人々が、さまざまな環境で

さまざまな思いを持って暮らしをしているのか、知ることができます。

 

東京を飛び立った「大きな鳥」は、まず韓国と中国の人々の暮らしを見せてくれます。

まだ日本からそれほど離れていませんが、建物や町の様子から独特の文化が見て取れますひらめき

 

その後パミール高原付近にたどり着くと、もうそこは景色が一変し、

広大な草原に、家畜を放牧しながら移動式の住居に住む遊牧民が生活していますひらめきひらめき

 

さらに西へ向かうと砂漠地帯の抜けると、

著者小林豊氏が特別な想いを寄せる、アフガニスタンのパグマンの村にたどり着きます。

言わずと知れた「せかいいちうつくしいぼくの村」の舞台となっている村ですね。

パグマンの美しい村が描かれた次のページには、

紛争によってかレンガ造りの多くの家や建物が破壊された町が描かれますガーン

さらに次のページには、難民キャンプが描かれていると思われますガーンガーン

 

そこで著者はこのように語りかけるのです。

「きっと大きな鳥はしっているのだ。

 にんげんが、じめんに線をひき、その線を、なんどもひきなおすことを。

 その線をこえて生きることの、よろこびを。」

 

終わることのない紛争を続けるアフガニスタンや、些末なことで争う人間への

遣る瀬ない思いのようなものを感じさせられました悲しい悲しい

 

さらに西へ西へ。ついにヨーロッパを抜けて大西洋へ。

さいごの「東と西がであう海」という表現が、なんとも良いですキラキラ

 

同じ緯度だけ見ても、

世界というのはこんなにも広く、こんなにも違うのですね真顔

 

余談ですが、ネットで緯度について調べていたら、

お受験対策のサイトに「日本と同緯度の国はこう覚えろ!」的なものが結構ありました。

教養とはつくづく、「覚える」ものではないのだなと再認識いたしました赤ちゃんぴえん

 

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