さて記念すべき第1冊目は、

 

つちはんみょう OIL BEETLE 指差し指差し指差し

 

 

 

ハンミョウといえば、あの色鮮やかで、地面を素早く走り回るあのハンミョウを思い浮かべますが、、

 

この「つちはんみょう」はまったく別の虫。

 

ということを知ったのは読み終わった後不安

 

表紙を見ても、

「あー、つちはんみょうさんの食事とか産卵とかが描かれてるんだろーなー」

という非常に安易な気持ちで読み始めました 真顔

 

が!

これが良い意味で、期待を完全に裏切られます あんぐり

 

本書は、著者の舘野鴻氏が10年かけて観察を続けたツチハンミョウの一齢幼虫

にスポットを当てて描かれた絵本です。

 

著者が様々な試行錯誤と観察の上にたどり着いた、

ツチハンミョウの壮大な命のリレーの真実キラキラ

 

若干一ミリの幼虫の、命をつなぐための勇敢な旅キラキラキラキラ

そして厳しい運命不安ガーン

 

ラストは思わず息をのみます。

畏敬の念を抱かないわけにはゆきません悲しい

 

(人間以外の)すべての生物の最大の使命は「種」の存続です。

子孫を残すため、ただひたすら、それだけのために懸命に生きている。

そこに「個」の私利私欲などありません。

 

もちろん私たちは人間なので、個々の思想や哲学があるのは当然です。

しかしそうであると同時に、人間も自然の一部であることもまた事実。

草食系とかお金がないとか待機児童ガーとか言ってる場合ではないのです。

 

私たちにも見失ってはいけない使命が、あるのではないでしょうか。

私たちの両親が産み育ててくれたからこそ、

おじいちゃんおばあちゃん、ひいおじいちゃんひいおばあちゃん、ひいひいひい・・・がいてくれたからこそ、

今ここに私たちが存在しているのです。

 

今だけ自分だけ、を考えるのではなく、

子供、孫、ひ孫、そのまた孫の孫の孫、末代までの幸せを願いたいと思います。

 

さいごに。

内容だけでなく、絵も超絶すばらしい本書。

細部の細部までそれはそれは丁寧に、美しく描かれています。

が、それだけに、集合体恐怖症の方は閲覧注意ですキメてるキメてる