【アキラとあきら】読みました。
前から気にはなっていたのですが、他の池井戸作品と比べて、厚みがあるので読むのを躊躇ってました。
ですが、読みだすと話の展開にすっかりハマってしまいあっという間に読み終わりました。
物語が終わっても、まだまだ読み続けたい位。
ストーリーは2人のあきらの幼少期の話からのスタート。
1人のあきらは恵まれない環境の中で生まれ育ち、もう一方のあきらは何不自由ない恵まれた環境に育つ。
幼少期から大人になるにつれての心の変化や思春期、一見裕福な家庭の中での軋轢など冒頭から物語に入り込んでしまった。
池井戸作品の醍醐味は何と言っても出てくる人物が人間味に溢れ、気が付けば胸
を熱くしながら応援している自分がいる。
例え主人公ではなくても挫折や失敗を繰り返しながら成長していく人物に、自分も社会での在り方を考えさせられる。
さて、主人公のあきら2人はかたや恵まれない逆境に育ながら見事に殻を破り、一流のバンカーに成長していく。
もう片方のあきらは大会社の息子に生まれながら、そこに胡座をかくわけではなく、しっかりと自分を持ち様々な軋轢を乗り越えて、駆け上がっていく。
面白いのは、幼少期に一緒だけ混じり合った2人が最後は共に一つの問題に立ち向かう。しかも同じ銀行に入行し、バンカーとして名を馳せていく。
タイプの違う2人が、共に事を成すラストは眉唾物だった。
また、物語のラストにはある仕掛けがあり、それまでの緊迫した展開からふっと気が緩んで心が温かくなりました。
あまり、一度読んだ小説を読み返したいとは思わないタチですが、これはまた読み返したいなと思う一冊でした。
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