ロッタ5歳。
週末はお家になんていなかったよね。
金曜日の夜は土日が楽しみすぎてワクワクしてた
ロッタが旅立つ前夜。
正確には当日の夜中だったかもしれない。
うつ伏せのままだったロッタがしっかりと顔を上げて、まんまるな目をして、真っ直ぐに私を見ていた。全盲の白い瞳には力がみなぎっていた。射抜かれるような視線に怯んでしまって思わず目を逸らすと、ロッタははっきりした大きな声で「ワン、ワン!」って私に向かって
何度も吠えた。突き刺さるような声だった。終末期を悟った夜だったので、じきにお別れなのだろうと思って戸惑った。でも哀しい声には聞こえなかった。むしろしょんぼりしている私に喝を入れるような、私の心に強さの楔を打つような。「今まで一緒に頑張ってきたこと忘れたらいけんぞ!」なんて伝わってくるような。
これがロッタと私がふたりだけで過ごした最後の時間。
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多くの飼い主が望むように、私も自分の腕の中で旅立たせたかったのだけど、ロッタが自分の旅立ちに選んだのは娘の膝の上でした。私に対する想いがあるように、娘に対してもまた別の想いがあったのでしょう。旅立ちのシナリオは私の理想では書けません。ロッタがロッタの想いで書き上げた渾身のシナリオです。そのまんま受け止めようと思いました。可愛くて、愛しくて、大好きだから。
9月23日には岡山会場(早島町 いかしの舎)でお話会を開催します。午前中はハンディがあったりシニアであったり、看護や介護中の飼い主様向けのお話会。午後は旅立った動物の飼い主様向けのお話会となります。まだ参加募集中ですので、気になる方はホームページで主催者達の想いを読んで頂いたうえで、フォームよりお申込み下さい。