退院は火曜日。
抗がん剤はその前日、月曜日に決まりました。


その3日前。
退院前の最後のレントゲンを取ることになっていました。

が。

病棟最古参入院患者は大事にされません。

モリリン「これからレントゲンあるけど、歩ける?」

この「?」は疑問形ではなく確認でしかないのよね……ということで、朝イチでぽてぽて歩いて、レントゲン撮りに行って、ぽてぽて歩いて帰ってまいりました。

どうしてこの病院はこんなにデカくて広いの……っ泣

と、手すりにしがみつきながら呻く患者一名、それは私。ううっ...



午後は、退院説明と今後の治療についてお久しぶりのY先生とM先生 改め ヨッシー先生ミッチー先生 主治医’S登場。

この時点では病理検査が間に合っておらず、私の癌の種類もステージも確定はしていませんでしたが、説明のなかで全摘出した部位の写真も見せてもらいました。


ヨッシー先生 「えーとですね、これが真ん中からぱかっと開いた子宮ですね」

先生、そんなアジの開きアジの開きみたいに言わないでくれますかね……。ガクリ

横では、前触れなく臓器の写真を見せられた兄(血に激弱)が卒倒寸前になりましたが、続きがあったので一同放置(ヒドイ)

続けて、今後の抗がん剤投与についても説明がありました。
入院前から入院中も、同病のみなさんのブログなどで調べていたので、抗がん剤はタキソール+カルボプラチンの、いわゆるTC療法になるんだろうなぁと思っていましたが、案の定主治医’Sから提案されたのは、TC療法。
副作用についても、しびれ・脱毛・白血球減少…といろいろ言われましたが、これも同病の方たちのブログで予習済なので問題なし。


先生との合言葉は「命との天秤にはかけられない」


しびれてたってハゲたって、生きてなくっちゃどうしようもない。
拒否するつもりはないけれど、選択の余地もないんだなぁと、このときしみじみ。


ところが……。


その日の夜。消灯も間近に迫った20時半過ぎ。
ぼんやりテレビを見ていたら、珍しくちょっと困ったような顔をした主治医’Sが登場。

そこで、治療法の変更を打診されることに。

最初の説明ではTC療法の予定だったところ、その日の婦人科のカンファレンスでddTC療法を試してはどうか、との話が出たそうです。

dd TC … dose-dense(ドーズ・デンス) TC療法 
※ 治療内容について詳しいことはコチラ

通常のマンスリーでの投与と違って、1週目にカルボプラチン+タキソール、2・3週目はタキソールのみという投与方法で、少量・多数投与にすることで全体の投与量を増やすことができるらしく、ここ最近研究が進み、生存期間や無増悪生存期間について良好な結果が出ているらしく、まだ若くて体力のある患者には積極的に取り入れていきたい、とのことでした。

いや先生、若…くはないんですけど えー

この病気の患者さんとしてはぶっちぎりで若いほうですよ、とヨッシー先生に苦笑され、デメリットについての説明もありました。

投与期間が毎週になるので、副作用の発現率が高くなること、特に白血球の減少が顕著に出やすい傾向にあること。それから、毎週投与のための採血や通院といった負担も大きくなる。


ヨッシー先生 「dd TC療法のほうが、治療結果が良好であるんじゃなかろうか、というのは最近分かってきたことで、世界的なスタンダードは今でもマンスリーの投与です。だから、三夜さんに強制はできないけれど……」

先生、それは「治すための治療」ということですよね?

ヨッシー先生 「そうです、治すための治療です」

じゃあ、それでいいです。

ヨッシー先生 「いいんですか?」

はい。だって先生、さっきの面談のときにも言いましたけど、命との天秤にはかけられないです。
辛くたってしんどくたって、生きているからでしょ。
先生を信じますよ。いいと思うことを提案してくれてるんだって。

ヨッシー先生 「分かりました。じゃあdd TC療法ということでいきましょう。三夜さん、頑張ろうね」





こうして、私の抗がん剤は dd TC療法となり、3週1クール(休薬週なし)を6クール行うことになりました。


5月のとある月曜日。午前10時42分。

抗がん剤投与開始。と同時に、私の人生第2ラウンド開始のゴングが鳴ったのでした。ガンバルぞぃガッツ






にほんブログ村
ランキングに参加しています!

ファイト一発!ボタンもぽちっと!