こんにちは。
組織開発コンサルタントの清原です。

 

4月に入ると、やはりというか、
五感を通して入ってくるものが、
新鮮な気持ちにさせてくれますね。

 

昨年、初めて新入社員研修の
講師を担当させていただいたのを
思い出します。

 

触れる言葉、空気、何もかもが新鮮。
そんな彼らの表情を思い出します。
今年もそんな季節が来たのですね。

ただ、新入社員研修については訳あって、
それっきりお断りすることにしました。
なので、今年の4月、特にこの時期は
けっこう時間が空いてます^^;

 

 

さて、今回のテーマは、度々クライアントの
話題にあがる、

 

「問題行動を直さない社員をどうすれば?」

 

というご相談に、お答えする形でお話したい
と思います。

 

 

「問題行動」と一言でいっても、色々な
種類がありますよね。

 

クライアントからのお話でもよく出て
くるのが、例えば、

 

・社長の提案をいちいち否定、批判する
 シニア管理職

 

・取引先からは信頼され、好かれているが、
 社内では部下を奴隷のように扱う
 ミドル管理職

 

・提出物、報連相、あらゆるルールを
 守らない若手社員

 

・何を言っても、何を聞いても
 まったく反応しない中堅社員

 

・責任をすべて自分以外のだれかの
 せいにして逃げ回るシニア管理職

 

・指示されたことだけはやるが、
 自分からは何も提言しない、動かない
 管理職や社員

 

・計画に穴だらけ。
 いつも同じ過ちを繰り返す若手社員

 

・若手を巻き込んで、コソコソと
 体制批判をくり返すシニア管理職

 

・本業をおろそかにして、業務周りの
 些末なことばかりにこだわり、
 的ハズレな批判をする中堅社員

 

・営業成績は飛び抜けているが、
 それを盾にして、上から目線で
 横暴に立ち振る舞う営業社員

 

・委託先の業者に対し、ムダに厳し
 すぎる要求をする中堅社員

 

こうした社員たち、
社長の会社にもいませんか?

 

少なくとも私が経営者のクライアントの
皆さまとお話していると、出て来る悩みの
タネが、こうした「問題行動のある社員」
について、解決策が見つからない、
というものです。

 

「何度指摘し、繰り返し言っても
 それを直そうとしない」

「一時的には良くなるのだが、一週間も
 すれば元に戻っている」

 

そして、決まって続くセリフがあります。
それは、

 

「ただ、彼/彼女も頑張ってるし。
 けっして悪い人間ではないんですよね」

 

この流れ...

なにか矛盾していることに気づきませんか?

 

こうした思考パターンを整理すると、

論点は、ひとつ。

 

「がんばっている。
 悪い人ではない。

 だから、
 会社で雇い続ける」

 

ということになります。

公式にあてはめると、

 

「がんばり屋さん=生産性が低くても良い」

という、トンデモな理屈になるわけです。

ここで、質問です。

 

・社長にとって「生産性」とはなんですか?

・「生産性」とは、会社にとってどれほど
 大事ですか?

 

あたりまえですが、中小企業の経営者にとって、

「今日いくら儲かったか」

は、死活問題ですよね。

 

人柄が良くても、がんばり屋さんでも、
会社に「1円」も生まない社員を、

「がんばっているから」という、それだけの
 理由で雇い続けることができますか?

 

それができるのは、もはや大企業ですら
難しいのが現実です。

 

ここで、論点を整理します。

 

1)「問題行動:会社の損失」

2)「良い人柄:会社の生産性」

 

という2つの基準で、社員を見てください。

 

左右の項目が、釣り合っっているなら、
ハッキリ言って問題ありません。

 

ただし、一般的に見れば、左右の項目が
釣り合っていることなんて、あり得ません...

 

そして、問題行動社員も、
ただのお人良し社員も、

「自分の行動が、会社の成長にどれほど
 影響を与えているかを知らない」のです。

 

これは、事実であることを理解してください。

「今日、いくら儲かったのかな」

 

と考えている社長のすぐ横で、彼らは、

「今年のボーナスはいくらもらえるかな」
「週末はどこに遊びに行こうかな」
「そろそろ子供を迎えに行く時間だな」
と考えているのです。

 

でも、これが事実です。

変えようがありませんし、そんなものです。

ですから、ここから社長が取るべき手段は
シンプルです。

 

彼らとの論点を、
「生産性」一点に集中すべきなのです。

ここからブレるということは、
会社を失速させてしまうことだと、
心得てほしいのです。

 

だから、すぐにこうした社員と向き合い、
次の5ステップを踏んでみてください。

 

 

【問題社員を改善させる5つのステップ】

<ステップ1>
 「情報を集める」

 

つまり、その問題行動は、社長の
思い込みではないのか、の検証です。
意外と、職場やお客様の前では、影を
潜めているのではないか。

思い込みだと突っ込まれないように、
客観的な事実を、集めるのです。

 

<ステップ2>
 「フィードバックをする」

 

客観的な事実をもとに、次のような
順で伝えます。
・君の〜という行動は
・周り、私に〜という影響を与えている

気をつけていただきたいのは、伝え方です。
批判ではなく、ただ客観的な事実を伝える
のです。

 

ポイントは、
「事実」
「それが及ぼしている影響」
この2点を伝える、ということです。

そうすることで、本人は自分を客観視
できる分、いくらか素直に飲み込もうと
します。

 

<ステップ3>
 「改善を求める」

 

具体的にどのように改善をしていくのか。
これは、じつは社長から要求するのではなく、
社員本人に考えさせてください。

押しつけられたことは、ぜったいに
習慣づけされません。

 

そして、次のことも心得てください

だいたいの社員は、「考えます」と言って
考えない。

だから、「いつまでに考え、実行に移すのか」
を具体的に約束させてください。

 

<ステップ4>
 「さらにフィードバックする」

 

・行動に改善が見られた場合、
「改善が見られたね」

・改善が見られなかった場合、
「改善が見られないようだね」

いずれの場合も、必ずフィードバックをして
ください。

それは、「私は見られているんだ」という
自覚を促すためです。

 

<ステップ5>※オプション
 改善が見られない社員には、
 「デッドラインを通告する」

 

最終手段です。

改善が見られない社員は、ここまで来ると、
意識的に
「私は変わらない」という決意を
 しているのでしょう。

こうした社員にコストをかけ続け、
会社の発展の足を引っ張らせることは
なんとしても避けねばなりません。

 

「〜までに改善し、〜という結果を
 出してくれ」
とハッキリ伝えましょう。

 

そして、それでも改善が見られない場合は
やむを得ません。
しかるべき措置を、取らざるをえません。

それは、社内の誰もがわかる形にしなければ
なりません。

 

なぜなら、それが「規律」だからです。

もし、「何をやっても許される職場」という
レッテルを社員に貼られてしまったら、

それこそ、雪崩をうつように、問題社員を
増産させてしまうことになります。

 

 

社長がやるべきは、社員に好かれることでは
ありません。

 

会社の生産性を上げるために、あらゆる
手を尽くすことなのです。

 

これは、非情でしょうか?

違います。

 

結果として、社員たちを救う、たった一つとも
言える、「王道」なのです。

 

ヘタに情に流されてしまい、
問題社員に付き合うあまり、
大事な時間やコストをむしり取られ、
みるみる生産性を落とし、
業績を下げ、
利益がなくなり、

結果、社長もろとも
社員たちの生活が守れなくなる。

 

こんなサイクルになってしまった会社は
それこそ、「非情で残酷な会社」です。

 

社長のミッションの一つは、
社員の生活を守ること、ですよね。

「今日、いくら儲かったか」

という感覚は、残念ながら社長しか
考えていないことなのです。

 

社員が持ちようありません。

これが事実です。

 

ですから、「過剰に」社員を信じては
いけません。

 

根拠のない期待をしすぎてもいけません。

「良い人だから」
「がんばり屋さんだから」

という気持ちはわかります。

 

でも、あえて私は問います。

「それで、彼らは結果を出したのですか?」

皆さまの、ブレることない会社の発展を
願っています。

 

※補足
本記載の社員の行動は、いわゆる
行動に問題がある社員という観点で
書かれており、
例えばそれが、なんらかの病名の
つくところのものではありません。
その際は、しかるべき専門家あるいは
カウンセラーに相談することをお薦め
します。

<まとめ>
━━━━━━━━━━━━━━━━

・人柄が良い、がんばり屋さん、だからと
 いって優秀な社員とはかぎらない

・社長と社員の、頭のなかの構造は
 そもそも違う

・問題行動のある社員には、5つのステップ
 で改善をうながす

・論点は「生産性」一点に集中。
 それが結果としてもっとも社員にやさしい
 王道である。

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(ラ・ロシュフコーより)

「我々は、どちらかといえば、
 幸福になるためよりも、
 幸福だと人に思わせるために
 四苦八苦しているようである」

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引用元:非情のすすめ「問題社員には5つのステップ」