こんにちは。

リバース・フロウの清原です。

 

今日は札幌のホテルで、このコラムを書いています。

こちらは、東京と違い、気温は17度。

 

外国人観光客の中には、ジャンパーを着ている人も

いるくらい、こちらはとても涼しいです。

 

 

それはそうと、前回のコラムはずいぶん反応をいただ
きました。

 

「読んでて泣けた」
「なんで、うちの会社のことがわかるの?」
「社長に読ませてあげたい」

 

たかがコラム、されどコラム。
こうした反応をいただき、私もこれを書き続ける
甲斐を感じます。
ありがとうございます。

 

 

 

さて、今回のテーマは、少しデリケートな内容です。
「社員をつなぎとめておきたいなら、大切にしたいなら、

この一点で評価してあげて」

 

というお話です。

 

 

 

常に外に目が向いている社長には、わからないことかも

しれませんが…(笑)

 

一般的に会社員が、最も嫌うことは、何だと思いますか?

 

 

意外かもしれませんが、それは、

 

”不公平に扱われること”です。

 

 

「え?そもそも世の中不公平じゃん。

 

なになに、いまさら”不公平がイヤ”って?」

 

 

そういう社長さんたちの顔が目に浮かんできます…

 

そうです。

会社を背負って立つ社長から見れば、世の中はもともと

不公平にできているのが、当たり前だと思います。

 

「公平であるべきだ」というのが、そもそも虫の良すぎ

る話で…

 

社長からすれば、立場上、イヤでも”社会と直接対話”を

することになります。

それも、毎日。

 

だから、社長からすれば、基準は”社会”であるはずです。

間違っても、基準は”社員”ではないはずです。

 

社会の求めている、つまり”市場”が求める価値に敏感で

あることが、自然と身につくのが、社長業です。

 

そして、もし社長が、何かのタイミングで裁かれると

すれば、それは、市場によってです。

 

市場によって高い評価を受ければ、社長は、経営者として

成功した。

つまり、業績が良くなったということですし、

 

市場によって低い評価を受ければ、それは業績が悪化した

ということになります。

 

だから、社長が気にしていている”評価基準”は、自然に、

”市場ニーズ”となるのです。

 

 

だから、「市場との対話」が社長のメインになるわけです。

 

 

 

ところが、です。

 

一方で、雇用者、つまり会社員はどうでしょう?

 

 

彼らの評価基準は、やはり社長と同じように、”市場”

でしょうか?

 

社長はそう思うでしょう。

 

「そうあってほしい」とも思うでしょう。

 

でも、事実は違います。

 

 

 

社員にとっての”評価基準”は、”人事”です。

 

つまり、査定、というやつです。

 

 

「いやいや。そんなはずは…

 

うちの社員は、常に市場を見て、その動きを敏感に

 

当社のサービスや商品に反映させようと…」

 

 

という反論が聞こえてきそうです。

 

 

たしかに、そのこと自体は事実かもしれません。

 

 

 

しかし、こんなケースは考えられませんか?

 

例えば、優秀な社員が市場のニーズを捉えたサービス・

商品を開発したとします。

 

それを誇らしげにプレゼンします。

 

それを聞いていた社長が言い放ちます。

 

 

「やりたいことはわかるんだけどさあ。

 

それでいくら、うちは儲かるの?

 

いつ、回収できるの?

 

そんなにうちは、余裕がないのはわかってるよね?

 

で、いつ、どれくらい儲かるの?」

 

 

 

社長としては、当然のことかもしれません。

 

 

…とはいえ、果たして。

 

この社員は、その後のどんな行動を取るか、わかりますか?

 

 

 

はい。

 

その計画を、取り下げます。

 

 

「この社長、わかってないわ。

 

あ〜あ、バカバカしい、こんな会社」

 

と、結果、取り下げる確率が90%です。

 

そして、残りの10%が、

 

その可能性に賭けて、社長ならびに幹部を全力で説き伏せる、

 

あるいは、会社に失望して、会社を辞め、他社でそのアイデ

アを試す、といったところでしょう。

 

 

 

 

おわかりですよね?

 

こういう意味です。

 

 

9割の社員が見ていた評価基準は、市場だったはずなのに、

結果、”査定”、とならざるを得ない、というのが真実です。

 

いわゆる”社長ブロック”というやつですね。

 

 

反射的に、「いくら、儲かるの?」

 

の一言で、社員のイメージはおのずと、「みずからの査定」に

飛びます。

 

 

つまり、「ぜったいに失敗できない」という意識を生ませる

わけです。

 

失敗したら、査定に響くというイメージが植え付けられる

のです。

 

ぜったいに失敗できない計画なら、普通は、やりません。

取り下げます。

 

 

 

こうして、会社からは、”チャレンジ”という言葉が失われて

いきます。

 

イノベーションなんて、この会社から創造されなくなるわけ

です。

 

 

それは、社長が言う「いくら儲かるの?」つまり、

 

「お前、失敗したら、査定に響くぞ」

 

というプレッシャーによって、です。

 

 

なぜ、そこまでハッキリ言えるのか?

 

 

 

例の、残り10%の社員。

 

それが、私自身だったからです。

 

 

私は、自分のアイデアを実現させるために独立しました。

 

会社員という立場では、市場と対話ができなかったのです。

 

市場を見て、ニーズをとらえ、商品にした時点でやはり、

上記のような状態に、お約束のようになっていくのです。

 

だったら、会社に迷惑をかけないで、自分の責任でやって

みよう、と思ったわけです。

 

 

 

お話を戻します。

 

そういうわけで、社長と違い、社員が最も気にしている

評価基準は、どうしても”査定”にならざるをえないのです。

 

そして、この査定に、”不公平”を感じた瞬間から、会社

に対する愛着は、一気に、瞬時に、冷めます。

 

ここで、あらためて申し上げます。

 

 

・会社員という人たちが最も嫌うのは、”不公平な査定”です。

 

・なぜかと言えば、自分たちが評価される唯一の基準は、

査定だからです。

 

 

この真実をまずは、押さえてください。

 

 

 

では、ここから、対策です。

 

社員を大切にしたいなら、

 

少なくとも、大切にしていることをわかっていほしい

なら、

 

 

評価基準を、フェアにすることです。

 

 

「え?そんなこと、当たり前でしょ?」

 

 

と思われるでしょう。

 

 

でも、私の知る企業(驚くことに、大企業も含め)の

大半は、なかなか苦戦しているのが、事実です。

 

 

私の申し上げる「公平な評価基準」とは、以下のような

条件を備えています:

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

1)徹底して、目標が明確で具体的であること

 

2)徹底して、評価基準が、数値化されていること

 

3)徹底して、評価者が評価に冷徹であること

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

少し解説を加えさせてください。

 

 

 

すべては数値化されていること…

 

それが、あらゆる”査定への不公平感”を排除します。

 

 

本当に当たり前のことですが、

 

しかし、これができていない企業が多いのです。

 

例えば、こういうことです…

 

いつもがんばっているお気に入りの社員が、

今期はどういうわけか、成果がいまひとつでした。

 

彼/彼女は、前記まで業績で言えば、常にトップ。

他の追随を許さないほどに、優秀で、顧客からの

信用、評判もバツグン。

 

それだけに、今期の成績だけで、これまでずっとトップ

レベルの評価を得てきた彼/彼女を、いきなり最低評価に

落とすのは忍びない…

 

なんとか彼/彼女のモチベーションを下げないため

にも、せめてこれまでと大きくは変わらない評価を

与えてあげたい。

 

でないと、ヘソを曲げて会社を辞めてしまうんじゃ

ないだろうか。

 

 

そんなとき、

 

 

明確な目標が、ジャマになるのです。。。

 

 

悪魔がささやく瞬間です。

 

「だったら、最初から、目標なんて明確に設定

させないほうが良いんじゃないの?」

 

わかりやすく、単純なストーリーで見せましたが、

これは実際に、複数の企業で目にしたことです。

 

 

でも、その後、社員たちには異様な空気が流れ

出すのです。

 

優秀だった当の社員は、

「やらなくても、評価は変わらないんだ?

じゃ、適当にやっていよう」

 

優秀でない社員は、

「奴はこんなに成績悪かったのに、なんで査定が

良いの?

なるほど、あいつは気に入られていて、私は

嫌われてるんだな。

じゃ。もうこれ以上がんばるのは、やめよう」

 

いかがですか?

 

目も当てられないような、負のスパイラルが

始まるのです。

 

 

 

敢えて、言います。

 

 

 

定性目標?

 

いったい、なんのことでしょうか?

 

これらはただちに、”定量化”すべきです。

 

 

 

がんばっているから?

お気に入りの社員だから?

リーダーシップを発揮したから?

 

 

 

気持ちはわかりますが、すべて否定させていいただき

ます。

 

虚構です。

 

 

リーダーシップを発揮した?

 

それは、会社の目標に、どう貢献しましたか?

数値化できます?

 

できないなら、そんなあやふやものは、排除すべきです。

 

 

 

伺いますが、リーダーシップって何ですか?

 

 

 

ここまでいうと怒り出す方もいると思いますが、

 

 

結局のところ、私たち経営者が社員に求めるリーダーシップ

 

というのは、自分の会社にとって都合よく発揮されるリーダー

 

シップのことを言うのですよね?

 

 

業績にどれだけ貢献したか。

 

そのためのリーダーシップですよね?

 

 

であれば、ここを「数値化」するのです。

 

 

キレイ事を、評価基準に持ち込んではいけません。

 

 

 

徹底して定量化し、数値化できるからこそ、評価する側も、

 

おかしな情を入れないで、淡々と”公平”な評価を与えられる

 

のです。

 

 

評価を受ける側も、徹底して具体化された数値だからこそ、

 

「それなら仕方ない」と受け入れるられるのです。

 

 

数字はウソをつきません。

 

文句のつけようがないのです。

 

 

 

 

市場と対話ができなかった会社員は、やむなく会社の基準に

 

身を委ねるしかないのです。

 

 

しかも、それが不公平だったら、もう救いがありません。

 

 

彼ら会社員が、”不公平な扱い”を最も嫌う理由は、おわかりに

なっていただけましたか?

 

 

 

彼らのやる気をそぎたくないなら、

 

彼らを大切にしたいなら、

 

徹底した数値管理がまずは第一なのです。

 

 

社員にとって査定とは、「自分がこの会社にとって

大切な存在なんだろうか」、と確かめられる、

唯一の基準なのです。

 

 

 

 

モチベーションだの、リーダーシップだの…

 

それは、また次のステップで待っていることなのです。

 

 

 

せめて、会社では彼らを大切にしているというメッセージ

を送ってあげましょう。

 

 

どんな手を打てるか。

 

お気軽にご相談をお待ちしています。

 

 

<まとめ>
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
・社員が最も嫌うのは、”不公平に扱われること”

 

・市場と対話できる社員も、結局は、会社による査定に

身を委ねることになる

 

・社員を大切にするメッセージは、徹底した数値管理にある

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

~人生とビジネスをフローにするために★☆

 

◆◇◆ 今週の箴言(しんげん)◆◇◆
(ラ・ロシュフコーより)

 

われわれの徳行は、往々にして

 

偽装した不徳にすぎない。

 

 

businessman-598033_1920

 

 




引用元:社員がもっとも恐れるものを知っていますか?