梅雨らしい、しっとりした日が続いていますね。

 

自宅の近所の井の頭公園は、神田川の源流なのです

が、最近になり、びっくりするくらい水が枯れてし

まっています。

 

公園の近所のマンションに水を汲み上げられて

いるとの噂ですが、

 

それにしても、「川が枯れる」というのは、

なんとも不吉な光景です。

 

この時期の雨が、少しでもこの川に潤いを

与えてほしいものです。

 

 

 

今回のテーマは、”モチベーション”です。

 

モチベーション信者には、耳が痛いかも

しれませんが、

 

この信仰にも似た通念を、気持ちよく壊し

てみたいと思います。

 

 

「うちは、社員のモチベーションが低くて

困る」

 

「なんとか社員のモチベーションを上げて

やりたいのだけど」

 

「いつになったら、やる気を見せるんだ」

 

 

よく耳にする言葉だと思います。

 

実際、私もイケイケの営業マネージャーの

頃は、こんなセリフを掃いて捨てるほど

撒き散らしていました。

 

 

無知とは、恐ろしいものです。

 

 

 

この”モチベーション”という言葉。

 

そもそもの意味はご存知でしょうか?

 

 

モチベーションの意味:

 

”意欲の源(みなもと)になる「動機」”

 

だそうです。

 

そもそも私たちが使っている。”やる気”とか

”士気”とか言うイメージは、ややズレていま

すね。

 

つまり、”やる気”そのものではなく、その

やる気を起こさせる”動機”、ということです。

 

 

そして、とらえ方が間違ったまま使われている、

この言葉。

 

職場では、社長の口からまき散らされた瞬間

から、ひとり歩きを始めます。

 

静かに、しかし着実に、まるで”ウィルス”の

ように、職場じゅうに感染していきます。

 

そして、いったん感染すれば、おかしなことに、

その人から”モチベーション”を抜き取っていく

のです。

 

 

モチベーションを上げろ…

 

もっとモチベーションを…

 

 

言えば言うほど、職場は前に進まなくなるの

です。

 

 

 

 

 

ここで、あらためて社長にお聞きします。

 

「社長にとって、モチベーションて、何です

か?」

 

つまり、社員にとっての、”仕事の動機”とは

何ですか?

 

 

さらに問わせてください。

 

「自分も社員も同じモチベーションであるべき

だと、思っていますか?」

 

 

もうひとつ。

 

「社員のモチベーションを、上げることができ

ると、本当に思いますか?」

 

 

 

モチベーションさえ上がれば、仕事の成果も

上がる

 

モチベーションさえ上がれば、仕事ぶりも変わ

ってくる

 

モチベーションさえ上がれば、私の思うとおりに

動いてくれる…

 

 

 

結論を言えば、すべて「ありえません」。

 

 

 

良いオトナが、

 

モチベーションとかいう、

 

こんな実態のない、雲をつかむような話を

 

それも、目くじらを立てて躍起になる姿。

 

 

それこそ、モチベーションが下がります。

 

 

 

あらためて私は、職場にはびこるこの”モチ

ベーション信仰”を、すべて否定します。

 

 

この通念は、それこそ都市伝説のように、

私たちの脳ミソに埋め込まれた、安モノの

マイクロチップです。

 

 

例えば、かなり流通している信仰として、

以下のようなものが、都市伝説化している

かと思います。

 

 

【モチベーションに関する都市伝説】

 

<その1>

人のモチベーションは、コントロールできる。

(つまり、上げることができる)

 

<その2>

人のモチベーションはだいたい似通っている。

(要するに、カネでしょ?)

 

<その3>

モチベーションのない人は、仕事ができない

(やる気さえ出せば、仕事ができる)

 

 

 

 

こうしたモチベーションに関する信仰心は、

多くの人に影響するだけに、じつに厄介です。

 

 

その理由について、解説をさせてください。

 

 

_____________________________________

 

<モチベーションの真実その1>

 

人のモチベーションは、コントロールできない

_____________________________________

 

 

モチベーションを上げることなんて、ムリ

です。

 

ただし、下げることは、カンタンです。

 

 

なぜか?

 

そもそも、人の意思を操作できるなどと、

本気で思っているのでしょうか?

 

モチベーションを持つのは誰ですか?

 

その本人ですよね。

 

本人の意志によって、本人が発見するもの

です。

 

 

つまり、その本人の「意思をも操作しよう」

などというのは、なんてゴーマンなのでしょう。

 

「私は人の意思をも変えることのできる神」

なのですか?

 

 

少し冷静になっていただきたいのです。

 

 

人は、そもそも「人に変えられたくない」と思って

います。

 

 

だから、

 

 

 

人を変えることなんて、できないのです。

 

 

 

それなら、どうすれば、良いか?

 

 

 

せいぜい、「変わりたい」、「変わらなきゃ」

 

と思う”環境を整えてあげる”ことぐらいしか、

 

できません。

 

 

 

”モチベーションを上げる”なんて、実態のない

 

ことに時間とお金を投資するのではなく、

 

”モチベーションがない前提”で、仕事を進めら

 

れる環境を整備すべきです。

 

 

 

続きをお読みください。

 

 

_______________________________________

 

<モチベーションの真実その2>

 

モチベーションのない人でも、仕事はできる

_______________________________________

 

 

では、社員にモチベーションがない前提で、

社長にできることとは、何か?

 

 

 

つまり、”しくみ”を整えることです。

 

 

 

 

モチベーションという実態のないものに頼らず

 

とも、誰が取り組んでも、一定の成果が挙げら

 

れるしくみです。

 

 

 

ところが、この部分に手を付けないで、

 

いきなり「お前らモチベーションが低いぞ」

 

と言った瞬間から、おそらく3ヶ月後には、

 

最も優秀な社員が一人、辞めることになる

 

でしょう。

 

 

 

モチベーションが低いことを心配する気持ち

は、痛いほどよくわかります。

 

 

しかし、私もそうでしたが、モチベーション

が低いからといって、その人を責めても、

なにひとつ解決しません。

 

それどころか、かえってそんな社長や上司

の姿は、社員を”引かせ”ます。

 

 

そう。

 

モチベーションを上げることはできなくても、

 

下げることは、じつにカンタンなのです。

 

 

 

__________________________________

 

<モチベーションの真実その3>

 

モチベーションなんて、星の数ほどある

__________________________________

 

 

創業社長に特に共通するのは、

 

ほとばしるような情熱。

 

人を惹きつけるカリスマ。

 

無尽蔵に湧き出てくるエネルギー。

 

そして、人の話を聞かない勇気(笑)

 

 

 

ここでもう一度、モチベーションの原義に立

ち返ります。

 

モチベーションとは、

 

”意欲の源(みなもと)になる「動機」”。

 

 

そして面白いのは、創業者が共通して大切に

している価値観。

 

それは、”成長”とか”発展”でしょう。

 

 

つまり、社長の持っているモチベーション

(動機)は、創業時のエネルギーの源泉その

ものだと言えるのです。

 

 

そして、

ここが、落とし穴なのです。

 

 

分かっていることだと思いますが、敢えて

言います。

 

 

社員のモチベーション(動機)は、社長とは

違うのです。

 

 

社長のように、明確なものを持っていない人

だっているわけです。

 

 

 

覆面調査でもしてみると良いでしょう。

 

 

 

「なんとなく職場の雰囲気が良いから」

 

「ボーナスがわりと良いから」

 

「残業が少ないから」

 

「家が近いから」

 

 

聞いていて、泣けてくるぐらいかもしれま

せんが、だいたいこんな感じが多いです。

 

いや、もちろんこういう人ばかりではあり

ません。

 

「この会社だったら、自分が成長できる」

 

「スキルを磨くことができる」

 

「社会貢献ができる」

 

ただ、そういう人は、”レア”です。

 

 

誰もが、社長ほどの明確なモチベーションや

ビジョンがあるわけではないのです。

 

 

彼らにとってモチベーションというのは、

 

 

家族と一緒に過ごす時間であったり、

 

おしゃべりできる気心の知れた職場仲間で

あったり、

 

定時後すぐに直行できるフィットネスで

あったり、

 

週末の野球観戦だったり、

 

するわけです。

 

 

こういった、人の数だけモチベーションが

存在するのです。

 

それこそ、星の数ほどです。

 

 

 

社員のモチベーションを上げたい、と思ったとき

 

これらひとつひとつのモチベーションを知る必要

 

があるんですよ?

 

 

そんなこと、とてもムリですよね。

 

 

 

社員のモチベーションを知る必要すら、ない。

 

 

 

私はこう思っています。

 

 

だから、ましてやモチベーションをどうこうする

なんて、本当に時間のムダなのです。

 

 

そのエネルギーがあるなら、平凡な社員でも

一定の成果を挙げられる”しくみ”を、根付かせて

ください。

 

一刻も早く。

 

 

そしてもし、どうしてもモチベーションの低そ

うな社員が気になるなら、

 

こう声をかけてあげてください。

 

「少し元気がなさそうだから、心配してるよ。

 

気になってることがあるなら、いつでも

 

相談にのるからね」

 

 

我々中小企業の経営者にできることは、こうした

ケアです。

 

 

 

モチベーションコントロールという呪縛から、

 

いち早く自分を解放してあげてください。

 

今日から、もっと自分をラクにしてあげてください。
<まとめ>

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

・モチベーションとは、動機のことである

 

・人のモチベーションは、上げることができない。
下げることは、カンタンにできても。

 

・モチベーションをアテにするより、しくみを
整えること。

 

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~人生とビジネスをフローにするために★☆

 

◆◇◆ 今週の箴言(しんげん)◆◇◆

 

(ラ・ロシュフコーより)

 

「本当のだまされ方とは、

自分が他の誰かよりも一枚上手だと

思い込むことである」

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引用元:モチベーション信仰の”都市伝説”