今年は桜が遅くまだ咲いている
弱って動けない次の猫を抱えて
桜を見せて歩いたことを思い出す
しかし鮮明な記憶は次第に薄れゆく

次の犬も最早10歳を過ぎた
時折尻尾で地面を掃いてはいるが
今のところ自力で桜を見物している
尻尾で掃き取った桜の萼が小脇に移り
気付けば服を塵だらけにされていた