最初の猫が昨日から何も食べず

何でもいいから食べそうなものを
手当たり次第に試してみる
1つだけ食べるものを発見した
ジャージー牛乳プリン
液状に溶いて手でやると舐める
手首を押さえてくる前足は
爪をたて引き寄せる力を感じる

息苦しさで力がこもるのか
それとも生きようとする意思なのか

生命維持には足りないし栄養も偏る
なんとか維持できるだけの質と量を
と思ってしまうのはまた老婆心
最初の猫には余計なお世話だろうか
それでもまだ居て欲しいと思うのは
残酷なことなのかもしれない

相変わらず呼吸は速く時折咳もする
もう移動する体力がないのか
気温が下がったせいもあるのか
風呂場や洗面所には行かなかった
窓の外も眺めることができない
いつものルーティンがなくなった

ただトイレだけは意を決したように
気合をいれて自力で移動する
前は段差を越えられなかったが
それ以後はまた入って外していない
戻ってくる体力までは残っておらず
途中の床で横になってしまう
脚に力が入らないのかもしれない
寒いので寝床に運んでやる

次の猫も最期の瞬間以外は
ふらふらでもトイレに向かった
猫トイレには執念と意地を感じる
猫とはそういうものなのだろうか

昨日は寒風吹きすさぶ中
やっとわたしも風呂を浴びられた
猫の見張り交代の時間になって
寝る時間はなくなってしまった
交代できるだけましではあるが
母親は猫を上手く運べない
何かあると結局起こされ
まだ途切れ途切れの睡眠が続く

今日はわたしも弟も外に出る
腹痛は一向に治る気配がない
最初の猫とわたし両者共に
体調を危ぶむ日になりそうだ