技術者・研究者向けセミナーの紹介
会 場 :(株)日本テクノセンター研修室 【東京・新宿区】
日 時 : 平成22年3月3日(水)10:30~17:30
【講座の内容】
【予備知識】
・特にありません。関連する研削加工の基礎から講義いたします。
【修得知識】
・研削加工状態のインプロセス評価・監視を可能にする砥石作業面状態評価システムを構築し、それを適用して研削プロセスを工学的に制御する技法を修得することができる。
【講師の言葉】
研削加工は、工具として用いる砥石の切れ刃の状態が定かでなく、またプロセス中にそれが(他の工具に比べて)大きく変化し続けるという性質を有するため、プロセスの制御・管理が難しい加工法の一つと認識されている。
そこで本講義では、研削特性に最も直接的で大きな影響を及ぼす「砥石作業面状態」に着目し、その計測方法およびそれに基づいた研削加工のインプロセス・モニタリング手法について学ぶ。まず研削加工の基礎を再確認した上で、各種の砥石作業面状態の評価方法について概説する。その後、インプロセス評価への適用が可能な高速レーザ変位計を用いた砥石作業面プロファイルの計測方法を紹介し、それに基づいた作業面状態の定量的評価法を詳細に説明する。さらに、研削抵抗や仕上げ面粗さなど各種の研削特性と作業面状態の評価結果の関係について実験結果に基づいて検証した上で、最後に実践的な研削加工プロセスのインプロセス評価・監視手法について紹介する。
【プログラム】
Ⅰ. 研削加工の基礎
1.研削加工の概要
2.研削砥石
3.切れ刃と切りくず
4.研削の力学
5.研削温度
6.仕上げ面粗さ
Ⅱ. 砥石作業面状態とその各種測定手法
1.研削に伴う砥石作業面状態の変化挙動
a. 目こぼれ
b. 目づまり
c. 目つぶれ
2.研削特性と作業面状態の関係
a. 研削抵抗に及ぼす影響
b. 研削温度に及ぼす影響
c. 仕上げ面粗さに及ぼす影響
3.作業面状態の各種測定手法
a. 間接的測定法:引っ掻き痕の解析による方法
b. 間接的測定法:砥石半径減耗量測定による方法
c. 直接的測定法:触針法
d. 直接的測定法:電子顕微鏡を応用した方法
e. 直接的測定法:光学測定法
f. 工作物との干渉による信号を検出する方法
Ⅲ. 高速レーザ変位計を用いた砥石作業面プロファイルのオンマシン測定法
1.作業面プロファイル測定システムが具備すべき条件
2.選定したレーザ変位計の基本特性
3.作業面プロファイル・オンマシン測定システムの構成
4.測定誤差要因とその対策
5.作業面プロファイルのオンマシン測定性能
Ⅳ.作業面状態の定量的評価法とその妥当性
1.作業面状態の統計的評価法
2.パターン認識法を応用した作業面状態変化の定量化法
a. 目こぼれを伴う研削への適用
b. 目づまりを伴う研削への適用
c. 目つぶれを伴う研削への適用
3.作業面プロファイルに基づく切れ刃密度の定量化
Ⅴ. 研削加工プロセスのインプロセス評価・監視法
1.作業面プロファイル測定のインプロセス化
a. インプロセス化の課題点とその対策
b. 作業面インプロセス測定結果の妥当性
2.実研削作業への作業面状態インプロセス評価法の適用
a. 実験方法および条件
b. 鉄鋼材料の湿式研削に伴う作業面状態のインプロセス評価
(1)砥石摩耗の進行
(2)作業面状態の変化挙動
(3)研削抵抗との対応関係
3.着脱式作業面状態評価システムとその応用
a. 着脱式評価システムの構成
b. プロファイル測定結果の妥当性の検討
c. 研削に伴う切れ刃密度変化のオンマシン測定
d. ドレッシング過程における切れ刃密度変化の測定例
Ⅵ. 今後の展望
1.作業面状態の定量的評価の課題点
2.研削プロセスの制御・管理への適用に向けて
3.スキルフリー研削の実現を目指して