もう放送済みの番組ではありますがある日の 『 カスペ 』 でマジックの種明かしや様々な犯罪の手口を紹介するというものをやっていたらしく、その一環として、悪徳占い師の手口を再現するというコーナーがありました。


 そこで 《 四口 》 というものが紹介されていましたので、それをここに引用して紹介しておきます。

    四口

  1. 的口…相談者の悩みを的中させる。
  2. 酔口…相談者を褒め上げおだてて酔わせる。
  3. 険口…脅す。
  4. 落口…相談者を落として、開運商品などを買わせる。

 番組では実在の占い師が悪徳占い師役に扮して実演 VTR に出演され、夏川純さんをターゲットにした上で彼女を嵌めて、霊感商法よろしく開運グッズを買わせる事に見事成功していました。


 実際にはもっと複雑な手順や段階を踏まなければならないはずで、例えば番組内で紹介されていた的口の手口にしても、番組で紹介されていたもの以外に様々なものが予想されるわけですが、いずれにしろ、ああいったものが格言的にまとめられていたりするあたりが、支那china占術の懐の深さとでもいうのでもありましょう。


 他にも 《 オーバーヒアリング効果 》 というものも紹介されていて、これは、占い師などが相談者を前にしながらも相談者に対して語りかける形を取らずに、独り言を装いながらブツブツと語る内容が、かえって相談者の心に印象づけられるというものであります ( これは心理学的なテクニックだろうと思いますが ) 。


 例えば、相談者の命式か何かを見ながら、あるいは占いで算出した算木 ( 周易などの占い結果を表示する道具 ) などを見ながら 「 これはなんとかしなくちゃマズイぞ……ムニャムニャ 」 などとつぶやくと、それが却って相談者の気を引く効果が高いものだという事であります。


 こういった手口というものは何も占いに限ったものではなく、霊能者絡みの霊障相談や、スピリチュアル関係のヒーリングなどというものにもおおよそは適用可能なものではないかと思われ、その意味でこういった啓蒙的な番組というのは、その作り方の風格の問題は別として役に立つものであるように思われます。


 もっとも、あまりそういった論理的な思考にとらわれてばかりいると、最後の一線を踏み越える事ができず停滞したまま生涯を終えることにもなりかねない部分はあるのですが、最後の一線を越える事ができたとしても、その先に地獄が待っていたなどという事態になるよりは臆病風に吹かれて停滞したまでいるというのも、ある意味では選択肢の一つであるとは言えるのかもしれません。


 ちなみに、同番組で放送された実演 VTR において、悪徳占い師の手口を紹介するための悪徳占い師役を演じていたのは大石真行さんという実在の占い師さんで ( アメーバでブログもやってたと思います ) 、その方はかつてあのまんだらけの社長の顧問 ( 的、な?事 ) をされていた方でもあります。


 人間性の如何 ( 性格の良し悪し ) はわからないものの、頭は非常に切れる方であるという事は確かで、私もせめて 20 代であったならばこの方の占術に関する講義などを聴いてみたかったものだと、しみじみと思った春の日の夕べなのでありました ( オーバーヒアリング効果などは、大石さんも実占の際にはフル活用していそうな気がしなくもないですけど、ね 叫び ) 。