私は自分で作ったおでんの味が物足りなかった。

そう、深みがないのだ。


生憎まだ9月、某所コンビニではおでんありがとうフェアなぞやっているがスーパーマーケットではまだおでんに賑わいは見られない。


練り物、じゃがいも、たまねぎ、はんぺん。

今日は、ひねりをくわえてチーズ巻きなぞ入れてみた。


味見をする、

軽い、

light

lightning

……私は考えた、味に深みを持たせるためには


出汁を追加する?
いや、出汁には深みはない

ソーセージをもう1袋、
……あまり変わらない(入れた)




そうだ!!
唯一の希望を掛けてスマートフォンで近所のコンビニを検索した、出てきた電話番号に電話をかける。

「お電話ありがとうございます、〇〇〇セブン✖レブン、〇〇でございます」

落ち着いた雰囲気の男性が出た

「あの、煮込まれていないおでんの牛スジは買えますか?」

「あ!はい!勿論です(微笑ましい声で)」


私は、気に入りの赤い財布を握り締め浮き足立った体で自転車に跨る。


「これで、深みを手に入れることが出来る!!!!!」


到着したセブンイ✖ブンで牛スジ1本では申し訳ないとシロクマのフルーツチョコレートとかりんとう饅頭を買った。

「…この牛スジほかのお料理に使うんですか?」

先程電話で対応してくれた男性が興味津々と尋ねてくる

私は


「家でおでん作ってて、味が足りなくて。」

そう、笑顔で答えたのだった。




この味、父親は好きじゃなかったけど
父親の作った味のおでんは大好きだった。