運動学的状態を表す未知量として速度成分,流体の状態を表す未知量として圧力,密度がある.運動学的な変数とは次元に長さと時間のみを含む変数であり,質量の次元を含んでいない変数を言う.

質点の運動では速度が時間のみの関数として表されたが,流体の運動をオイラー的に記述する場合,流速(流体塊の速度)は空間x =(xyz)と時間tを変数としてv=(uvw)v(xt)と表す.圧力と密度は流体にかかる力学的な力(運動学的に対して,質量の次元を含む力学的を用いた)を考えるための変数である.圧力pは流体が静止状態にあるときには、上層にある流体の重さとしてp=rghと表したように圧力には密度rが含まれている.密度rは単位体積当りの質量であり,圧力と密度は質量の次元を含んだ力学的な変数(未知数)である.