H.14.7.26入会 職業: 精神科医 (一財)河田病院 副院長 S.29.6.17生
2年前にわが家に新しい家族が増えました。昴人(あきと)といいます。 夕方になると保育園へ迎えに行き食事を食べさせるのは私の役目です。次に夫が帰宅しお風呂にいれます。
その頃、息子と嫁が仕事から帰ってきて夕食を済ませると、3人で帰っていくのです。日々のこの時間が夫と私にとっての至福の時です。
自分の子育ての時は必死だったので気づかなかったことが、孫となると冷静に観察することができます。
最初の驚きは、生まれてすぐのころ、授乳時に、「アーアー」と声を出していることに気づいた時です。調べると新生児は咽頭の位置が高いために、口に食物が入っていても音が出せるのだと知りました。
10カ月になると鏡に映った自分を自分だと認識できるようになり、1歳になると初語が出ました。何を最初に喋るのかが家族の中でも一番の関心事でした。その頃私の母が亡くなり、悲しむ私の心に寄り添うしぐさをみせてくれました。他人の気持ちが解るのでしょう。2歳になると流暢に喋るようになり、会話に不自由しなくなりました。
おとなは過去にみんな一度は赤ちゃんであったけれども、すべて忘れてしまっています。孫の成長と日々関わることで、昔 私は何を見て、どう感じていたのだろうかと、自分自身に問いかける2年間でした。