突然だが、転夫ころもんは宝塚が大好きである。
綺麗な女性たちが観たいから、ではない。
彼は、誰の舞台も愛でない(但しOGの紫苑ゆう(しおん・ゆう)は除く)。
というか彼はもともと、私のように舞台芸術を愛する人間ではない。
では、宝塚の何が良いのか。
彼が熱く追い続けているのは、実は、宝塚歌劇団の、『人事異動』である。
入団何年目の誰がどこに行って、何に抜擢されるか、どういうふうにホされるか、
復活しそうな人がいるか、将来はどうなりそうか、劇団は誰を売りたがっているか、
……等々を占うことに、ころもんは日々、励んでいる。
最初にこの面白さを教えたのは私だったが、彼は瞬く間に様々なことを習得し、
今や『歌劇』を毎月自分で買い、『宝塚おとめ』を折に触れて熟読するまでになった。
その、ころもんが本日仰天したのが、北翔海莉の星組トップ就任発表であった。
「びっくりしたー!今年いちばんの驚きかもしれん!!」
と彼は夕食のときにとても興奮して言った。
正月にこんな台詞を言ったらギャグになっていたところだが、
年の瀬の今言っているのだから、多分本当に驚いたのだろう(爆)。
歌劇団人事研究家・ころもんをもってさえも、このように言わせるほど、
ほっくん星トップ昇格は現状ではかなり意外な決定であったようだ。
ちなみに私は、最近は少し宝塚から離れていたので、
相手役の妃海風という芸名の読み方が最初はわからず、ころもんに教えて貰った。
彼は、「ふうちゃん」のページを即座に『おとめ』で開いて見せてくれ、
今年の初めに『眠らない男―ナポレオン・愛と栄光の涯に―』の新人公演で
彼女が主演娘役を演ったことを教えてくれた。
そして、「ふうちゃん」の写真は、今年の『おとめ』より去年のもののほうが
もっと美人に撮れていることまで、彼は指摘してみせた。
私が、宝塚のことをころもんから学ぶようになろうとはね。
こういうのを、まさに『出藍の誉れ』という。
宝塚、星組新トップは北翔海莉さん&妃海風さん(朝日新聞)
『宝塚歌劇団星組の次期トップスターに北翔海莉(ほくしょうかいり)さん、コンビを組むトップ娘役に妃海風(ひなみふう)さんが決まった。歌劇団が9日、発表した。現トップスター柚希礼音(ゆずきれおん)さん、トップ娘役の夢咲(ゆめさき)ねねさんコンビが来年5月に退団するのに伴うもの。6月12日に始まる全国ツアー公演「大海賊」「Amour それは…」がお披露目となる。』『北翔さんは千葉県出身で1998年初舞台。芝居、ダンス、歌と三拍子そろった実力派で一昨年から専科に属し、「エリザベート」の皇帝フランツ役などで活躍する。入団18年目にして遅咲きのトップ就任となる。妃海さんは大阪府出身で2009年初舞台。豊かな歌唱力が持ち味だ。』
追記:ころもんは、今になって『歌劇』10月号を復習し、
「そうか……。宝塚スターカレンダーをチェックしておくべきだった…」
と悔やんでいた。
毎年、秋の初めに翌年のカレンダーの内容が公表されるのだが、
2015年用に関しては、宝塚スターカレンダーとパーソナルカレンダーの掲載・発売予定欄に、
北翔海莉の名があり、初登場を意味する*が付けられていたのだった。
どのタカラジェンヌであれ、各種カレンダーのラインナップに参入して来ることには、
大きな意味がある。
この時点で、「近々トップ人事が動く」と、ころもんは悟るべきであった。
それが星組であることまでは、当てられなかったとしても。