掃除魔の魂魄 | 転妻よしこの道楽日記

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主人は仕事に、娘は学校に、それぞれ出かけてくれたので
私はさきほどまで存分に掃除をしていた。
昨日の予報では、きょうは午後から雨と言っていたので、
それが本当なら今のうちかもしれないと思い、
キッチンマットやバスマットも全部洗って、干した。
ああ、人の居ない家を掃除するって、なんて気分が良いのだろう!
私は常日頃から、家の中を磨くことに異様なほどの快感があり、
掃除後、静かな部屋の清浄な空気の中で、何もしないでいるときが、
私の人生で最も安らぎを感じられるひとときなのだ。

だから、私は尚更、料理が嫌いだ。
キッチンをこんなに綺麗にしたのに、料理などしたら、
濡れるし油はつくし、あちこちすぐに汚れて、台無しになってしまう。
頭ではわかっているのだ、生活において「食」は大事だと。
しかし私の生理的な感覚の中では、「食」とは全く比べものにならないほど
「住」というか「掃除」のほうが、価値が大きいのだ。
空腹さえ満たされれば、食事内容は何であっても私は全く苦痛でないが、
散らかった部屋を眺めていることには、到底耐えられない。

私がこんなふうに思いつめるのは、もしかしたら、
あの掃除魔だった舅が、私に憑依しているということではないだろうか、
と、ときどき思うことがある。
だって、じーちゃんは、いつだったか大掃除のとき、
風呂場に長時間しゃがみ込んで、バスタブも床もぴかぴかに磨き上げた挙げ句、
「使うたら風呂が汚れるけ」
という理由で、以後は毎日、車を運転してクアハウスに出かけていたのだ。
私は台所・じーちゃんは風呂、……と執着の場所はそれぞれ違うが、
せっかく見事に完成させた自分の力作を、簡単に汚してたまるか!
という意味では、全く同じ心理だと思う。

ちなみに、私がこうなったことに関して、生育歴は関係がない。
私の実家は、今も昔も変わらず、物凄く汚い(爆)。
母は私とは逆に、素晴らしく料理のうまい人で、
「ゴミや埃では死なへん。掃除なんかあとでええから、
まずは美味しいもんをたっぷり食べんと、ええ人間にならん」
とよく言っていた。
そして私自身、若い頃は、その母の言い分に一応納得していたし、
少なくとも今ほど癇性に掃除をする習慣は無かったはずだ。
転勤生活の中で、引越のたびに生活がタイトになっていったことが、
私を変えた原因のひとつであるとは思うのだが……。

それにしても、全く本末転倒というものだ。
キッチンだってバスだって、そもそも快適に使用するためにこそ、
効果の高い清掃を心がけるものなのであって、
決して、観賞用に手入れしているわけではないのだがね(^_^;。