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私がこのブログをなんのために書いているかというと
記事中にある表現にならうならやはり「自己実現」になると思う。
「道楽日記」とつけたタイトル通り、
もし私に、人と多少違うところがあるとしたら、
それは十代の後半頃から、結構多方面の音楽や芝居を、
同時進行で楽しんできた、という点だと思う。
実際、当たり前の大学生が、バイトやサークル活動をしていた時間に
私はひたすらライブハウスを巡り、芝居を観、
コンサートホールに出入りして、見聞きしたものを原稿にし、
同人誌に投稿する、という生活をしていたのだ。
海外旅行もしなければ、ブランドバッグを買ったこともなかった。
それが人より良い暮らし方だと思ったことなど一度もない。
多分、見境がなく、どうしようもない毎日だったと思うし、
実際、道楽生活は基本的にお金が出ていくだけだから、
いつもろくなアパートに住んでいなくて、服装もひどいものだった。
もっと、ちゃんと、普通の人がきちんと出来るようなことを、
自分もできるようになっておくべきだった、と悔やむことが
今でも、ないわけではない。
現在の私は、良いトシをしていながら、
前述の通りブランドの良さなど全然わかっていないし、
グルメにもエステにも全く理解も関心もなく、
お茶もお花も習ったことがなく、車の運転もできないからだ。
しかし、自分にとって楽しいことを、できる範囲ながら精一杯やり、
そこから得たものを文章というかたちにして残して来たことは、
自分の主観的幸福のためには、とても大きな力になったと思う。
だから、完全に間違っていたとも思っていない。
ほとんどの人間は、あれもこれもはできないのだから、
何かひとつしか出来ないなら、私は一番したかったことをして来たので、
して来なかったより、ずっと恵まれた前半生だったと思うべきだろう。
それで、かつては手書きでノートに記録し、
ワープロが登場してからはフロッピーにためこんでいた記録を、
今は、パソコンとネットという手段ができたので、
ブログにUPするようになったというわけだ。
手書きやワープロ時代に、いつかこの道楽の記を、
自費出版してかたちにしたいものだ、と夢想したことがあった。
自費出版にしたかったのは、自分の書いたものが、
商品として通用する自信がなかったのもあるが、もうひとつ、
編集者という他人の思惑を入れず、売れるかどうかは度外視で、
私の思う通りの内容で一冊の本にしたい、と考えたからでもあった。
ポゴレリチのことは当然、書きたかったが、それだけでなく、
忌野清志郎の話も、尾上菊五郎の話も、大浦みずきの話も、
今の私をつくってくれた大きな要素を全部動員して、本にしたかった。
その夢が、今、期せずして、叶ってしまった。つまり、このブログだ。
拙い記録であろうとも、機会あるごとに自分で読み返して、
「そうそう、こんな舞台があったな」
「あのときは泣いたな~」
「もう一度、あれは聴きたいな(観たいな)」
と、何年経っても思い返せるのは、私にとって大きな幸福だ。
そして時には、同じ思いを共有して下さる方が、
「それ、わかります!」
と反応して下さることまであって、ああもう、ネットは凄い、
こんな楽しいことはほかにないくらいだ、と思っている。
・・・などということを改めて考えたのは、ひとつには、
先日来、ヒルビリー・バップスの話を、とうとう書いたからだ。
彼らのことは、自分にとって非常に大切だったにも関わらず、
こんなしつこい話は、誰に向かってするのも適当でなく、
長い間、出したくても出しにくいものとして、抱え込んでいたのだ。
ブログという場があって、私にとっては本当に良かったと思った。
五年近く書いてきて、ようやく彼らのことを取り上げることができた。
締め切りのある原稿では、絶対にできなかったことだったと思う。