拘置所の朝 | 転妻よしこの道楽日記

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朝、天気と体調の良いとき、私は近所を散歩するのだが、
昨日、裁判所のほうまで足を伸ばしたら、
朝早くからたくさんの報道陣がつめかけていた。
この三日間、光市の母子殺害事件の集中審理があったので、
広島高裁の取材のために集まってきた人たちだった。
裁判所の門の前でカメラリハーサルをしているテレビ局もあった。

私は個人的には、この被告には死刑しか適用するものがなかろう、
と思いながら一連の報道を見ているのだが、
テレビの前では怒り狂っていても、実際に自分が裁判員に選ばれたら、
死刑判決に関わることは、ごくフツーの人なら、
耐え難いと感じるのではなかろうか、等々と、
昨日は、つい、後ろ向きなことも考えてしまった。

職業的に刑事事件に携わっているのでない一般人ならば、
多くの場合、凶悪犯(かもしれない人)に対しては、
自分の関与しないところで死刑が確定し執行されて欲しいのであって、
そうでなく、死刑はこの自分が一緒になって決定したものであり、
その途上で知ってしまったことを墓場まで持っていかねばならない、
となると、これは日常生活で想像する以上の重さがあると思う。
冤罪だったら怖いからとりあえず無期懲役とか、
公正な審議より自分の気持ちが救われる決定のほうに流れないだろうか。

・・・・と、それはともかくとして、もうひとつ、
昨日私が連想したのは、元会社員の男性被告は、
あの、巨大鯉が舞い踊り、船人がクジラ釣る壁画のある、
広島拘置所のどこかにいるのだろうかな、ということだった。
あの外壁は、本当に凄いからな~。

私は拘置所の近くを歩いてみることも結構あるのだが、
早朝の拘置所前では、なかなか興味深い光景が見られるものだ。
開門を待って煙草を喫いながら身内の方かどなたかが佇んでいたり、
手弁当と思しき包みを持って職員さんが官舎から出勤してきたり、
車で乗り付けた白衣の医師や看護師が、門の中へ入っていったり。

いつぞやは、黒スーツの男性十名程度が、
まるで出番を待つ応援部みたいな雰囲気で、
拘置所の正門前にズラリと整列していたことがあった。
偉い方の出所だったのだろうと思われた。