ラッキードちゃちゃ | 転妻よしこの道楽日記

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熱のせいだと思うのだが、とにかく体の節々が痛い。
咽喉の痛み、咳、くしゃみ鼻水鼻づまり、すべて揃っている。
こんな風邪らしい風邪は、本当に久しぶりだ。

ラリっている私を尻目に、主人はやはりテレビを観ていた。
画面の中で、りーんと電話が鳴り、誰かが
「もしもし!」
と出たら、主人は仕事のパソコンから目もあげずに
しもしも
と合いの手を入れた。
この男はどんな番組でも全然まじめに観ないのだ。

私は最初、眺めていてもしばらく、何の話かわからなかった。
田宮二郎と加藤嘉を観て、まず「『白い巨塔』?」と思い、
次に仲代達矢がいるのを観て「『華麗なる一族』?」と思い、
台詞でラッキードなどという露骨ぅな社名が出てきたので、
『不毛地帯』だとわかった。
作者の山崎豊子氏は、確か、これは架空の物語だと言い、
「実在する人物、出来事と類似していても偶然に過ぎない
と書いていた記憶があるが、そんな偶然はないだろう。無理ぽ。

仲代達矢が「よしこ!」と呼んだので、私は布団の中から、
「は~い、ただいま」と返事だけしたのだが、
しとやかに登場したのは八千草薫だった。完敗だ(殴)。

私「だけどDC10は油圧系統が三つしかなくて危険だったのよ。
 あれ買わないでトライスターにしたのは、若狭社長の英断しょ」
夫「だいたいが若狭社長は極めて評価高いのよ」
私「そーなんだ」
夫「そりゃいろいろやったけど、あの人のしたことは基本的に、
 私腹を肥やすんじゃなくて、会社のためになったんだと言われてる。
 有罪判決受けた人にしては、彼の社内評価は意外と落ちなかったらしい」
私「ふーん」

と、ほぼ完全に物語を無視した会話をし、とぎれたとき、
テレビの中の誰かが言った。

「このまま、おめおめと帰れません!」
主人は間髪入れず言った。
「じゃあ、めおめおと帰りなさい」