僕の所属していた吹奏楽団は、毎年、この時期になるとディズニー
一色に染まります。
「ディズニー・ミュージック・フェスティバル・プログラム」
というオーディションに向けての練習が、いよいよラストスパートを迎える
そんな時期だからです。
毎年、4年生が卒業し、新しい1年生が入部してメンバーも変わるこの春から夏に
かけての時期は、指揮者や団員の構成メンバーも少しずつ変わるため、楽団としての
ポリシーだとかカラーというものが少し変わります。すると当然、みんなにとってあまり
慣れないことや未知の経験をする場面も増えてくるため、メンタル的にはウキウキする
気持ちと同時に数々の不安を抱える、そんなデリケートな時期だったりします。
そんなことはどこの楽団、いや、どこの団体にでもおこり得る現象だとは思うんですけど、
このデリケートな時期をうまく乗り越えるには、すこしの勇気も必要になる、ということを
忘れて欲しくはないです。
みんなの前で、自分も仲間も奮い立たせる勇気。
思うように行かなくとも、笑ってみせる勇気。
憎まれ口を叩かれてでも、正しいことを主張する勇気。
等身大の自分と素直に向き合い、それを認める勇気。
大勢の前で、自分の内面をぶつける勇気。
現状に目を背けず、それを受け入れる勇気。
誰かの変化に気づき、そっと手を差し伸べる勇気。
僕はこの楽団に所属した4年間で、本当に多くのことを学びました。
自分について、そして他人について、真剣に考える、そんな大切な時期であり、
思いっきりそれが経験できる、とてもいい環境にある楽団だと思います。
この時期、楽しいことも、うまくいかないことも、様々に混在する時期だとは思いますが、
是非、それぞれがここで頑張って、乗り越えて欲しいと思います。
オーディションって、音楽をどれだけ楽しめているか、
そんなことで決まる気がします。
「音楽」って楽しいもんね。
自分達が心から楽しめるステージを作るためにも、
みんながそれぞれの勇気を持って、音に込めて欲しいと思います。