今西 頼久(4期生)
私は2009年4月より立命館MBA(RBS)4期生として2年間お世話になりました。
直接のきっかけは、元々親しくさせて頂いておりました山城屋の真田専務(RBS3期生)にお声がけ頂いたことでしたが、それに加え、社会人になって以降、現場~マネジャー~ボードメンバーとなっていく過程で、書籍や周辺からのアドバイスでは解決できない課題や、腹に落ちない問題が多数積み重なっていったことも、大きかったです。
当時の私はグループ全体と大阪・神戸・東京の案件を統括する専務取締役という立場に加え、入学して半年ほどで結婚したこともあり、毎日がめまぐるしく過ぎていきました。そのため学業との両立は本当に大変でしたが、それを補って余りある充実感がありました。毎回の授業は、先生方から知識を学びと同時に、その内容を「いかに自社に当てはめるか」を考えつつ授業に臨んでいました。そのため、すべての授業を、実務上の改善を考える場とすることができました。そして、学びの集大成である課題研究論文では、長く発展しながらつぶれない不動産会社の経営に関する研究を行いました。(私自身が1991年のバブル崩壊~2008年のリーマンショックを直接・間接的に経験したこともあり、不動産会社の持続的な経営への関心から、このテーマを取り上げました。)ゼミでは、注目したアイデアをとことん掘り下げ、それをどう実際の論文に落とし込むかを毎回討論しました。
ゼミは、M1中盤より始まりましたが、このゼミナールの担当教員として、その年に着任されたばかりの鳥山正博先生とお会いしました。この出会いも、その後の私の人生に大きな影響を与えました。私は、先生や他のメンバーから推挙され、初代ゼミ長を務めることになったのですが、ゼミ長就任に際し、先生とどんなゼミにするかを話し合い、「鉄の結束 鳥山ゼミ」という方向性を決めました。これはその後の鳥山ゼミにも引き継がれています。鳥山ゼミは年に数回のゼミの行事がありますが、そこにはOBOGが必ず出席することになっています。それらの機会は、現役~OBOGが交流し合い、刺激し合う場として機能しており、私も毎回刺激を受けております。
修了後は、自社グループの社長に就任しました。MBAホルダーとの交流は、RBS出身者はもちろん、他校出身者の方々とも続いています。そのほか、外資系不動産会社の役員と、アカデミックな切り口で日本/大阪の不動産の未来について語りあうなどの機会も増えました。これらの交流ではMBAでの学びを活かして、楽しく充実した日々を過ごしています。
さいごに、MBAでの学びについて、私自身の経験からひとつ申し上げます。MBAは、学部から直接入学する方よりも、一度社会に出て現実の問題にぶつかった方のほうが理解は深まると私は思います。そういった経験を持つ方にぜひ学んで頂き、より良い人生を切り開いて行って頂ければと存じます