Summer Pockets REFLECTION BLUE。
2年前にゲーム会社Keyから出た、Summer Pocketsの続編…というか、完全版といったところでしょうか。
既存4ヒロインに加えて、3人がヒロインに昇格、さらには新キャラのヒロインが1名追加というどんだけ豪華なのさ、と言いたくなるようなものです。
そして、今回はその新キャラから攻略していこうかと思いました。
新ヒロイン、神山 識(かみやま しき)。
鬼を探す少女。
空腹となって道に倒れている彼女を助けたのが出会いの始まり。
そして、彼女は鳥白島に伝わる鬼の伝説を求めて島を訪れたといいます。しかし、そんな鬼の話は島民の誰も知らず…。
彼女の求める、鬼の伝説とは。そして、彼女が鬼を追う理由とは。
(ネタバレのため以下は反転)
鬼になろうとした少女。
そもそも彼女は、(作中における)この時代の人間ではありません。
150年前から、迷い橘の空間を通ってこの時代に来てしまった、過去の人物。それが彼女です。
150年前と言えば、まだ江戸時代ですね。(1870年は明治時代だろって?そんなの知ってますよ?とりあえず、今までの感想編読んで。)
そんな彼女のルートは、暴力的に言ってしまうなら、悲しい結末を迎えた『君の名は。』と言っていいと思います。
識はもともと島の外から来た人間が、神社に捨てていった、そんな子供でした。そんな彼女は神社の神主に拾われ、さらには島民皆から愛されながら育ちました。
それほど、鳥白島は平和な島でした。
しかし、その島に悲劇が襲い掛かります。
大地震から、津波が発生。70名を超える島民が命を落とします。
しかし、この地震すら、当時の鳴瀬家の巫女が予言(と言っておきますね)していました。当時、人の不幸を予知してしまうその能力から、「鬼の一族」と忌み嫌われていた鳴瀬家。
しかし、識は当時の巫女と仲が良く、島民をより多く助けるために、何とかできないかと考えていたのです。
そして、彼女が出した結論は、「自身が鬼となって嫌われ、島民を地震が起きる日に襲撃して、高台に避難させる」というある意味突拍子もないもの。
しかし、なかなか島民から恐れられることも嫌われることもなかった彼女は、迷い橘の空間に引きずり込まれてしまいます。
しかも、迷い橘の空間からなかなか出られず、長い時間をそこで過ごした彼女は、識という名前と、鬼の伝承を追わねばという使命。
この二つ以外の記憶をすべて失ってしまいます。
そんな彼女がすべての記憶を取り戻したのは、鳴瀬神社に行ったとき。そう、彼女が育った、あの神社です。
そして、記憶を取り戻した彼女は津波で亡くなった人たちの慰霊碑に向かいます。
さらには、加藤家の蔵から発見された鳥白島に関わる古文書。
この二つのものがある偶然から変化していったことで、識は島民を救うために知識と経験を蓄えていきます。
しかし、犠牲者の数が減れば減るほど、その代償は識に集まって。
そして、夏鳥の儀の日。ある光景から島民を救う手立てを思いついた彼女は、しかし同時にあることを思ってしまうのです。
それは、一人の少年と恋に落ちた14歳の少女が抱える、ごくごく普通の願い。しかしそれは、あまりにも残酷な現実によって、否定されてしまいます。
結果。彼女が選べる道は一つだけ。鷹原羽依里との幸せな時間を捨てて、過去に戻り、自らが立てた計画を実行に移す。
それが意味するのは、古文書に書かれていた、悲しい現実。
たった一人の犠牲者を出すという、現実のみ。
協力者となった鳴瀬家・空門家の両巫女の力を借りて、遂に決行の日を迎えます。
予め流した、自身が海賊の娘であり、この島の侵略を狙っているという噂。
船にたいまつを立て、人数をごまかす手法。
村人は怯え、恐れ、慄き、蔑み。地震が起きるより前に、避難がほとんど完了していました。
あとは自分が沖へ逃げるだけ。そこで識が目にしたのは、海岸に取り残されてしまった、小さな女の子の姿。
彼女を助けるために、識は自分の逃げる手段を失います。
津波に飲まれ、薄れゆく意識の中、彼女が見たものとは。
そして、かつて慰霊碑があった場所にあったものとは。
そして、彼女が愛した鳥白島。それは、是非皆さんの目で確かめてください。
(反転終了)
いきなりkeyが本気でした。危うく泣きそうなったよ…。
早めにうみちゃんルートやって、また感想を書いていきたいと思います。