最近、英語の論文やらレポートやらを読む機会が増えたのですが、
よく出てくる表現が、「e.g.」って記述です。

「例えば(for example)」の略記なのですが、なんで、exampleなのに、
e.g.なんだろう?gってなんだ?

ボクもメモを取る時によく、「ex)」って書き方をするのですが、
exじゃダメなのかな?

とちょっと疑問に思ったので調べてみました。

調べてみると、ラテン語の「exempli gratia」の略で「e.g.」と書くそうです。
しかし、このまま読んでも通じないので読むときは普通に
「for example」と読むらしい。

cf)
http://ejje.weblio.jp/content/e.g.

ちなみに「i.e.」という表現もあって、
こちらは、インターネットでホームページを閲覧する際に使用されるブラウザ
(e.g., Google Chrome)のうち、一時期よく使われていた「Internet Explorer」の略ではなく、
「id est」というラテン語の略称で、意味は「すなわち(that is)」の略称です。

cf)
http://ejje.weblio.jp/content/i.e.



ここで次の疑問が。
なぜ、分かりやすい英語の略記ではなくて、わざわざ分かりづらいラテン語の略記を使うのでしょう?
かっこいいから?知らない人に読みづらくするため?

「一流の科学者が書く英語論文」によると、2つの理由があったようです。

1."中世以降のヨーロッパ諸国の学者たちは書物を書いたり情報を交換したりする手段として、
たがいの国の言葉を使う紛らわしさを避けて、ラテン語を共通語として用いた"

2."学者たちが学ぶ古代の文献の一部が古代ギリシャ時代のものだったため"

引用)
アン・M・コーナー・瀬野悍二(訳・編) (2010) 一流の科学者が書く英語論文 Catalyst for a Successful Scientific Career 東京電機大学出版局



1は確かにいろんな国の論文を読むことを考えると紛らわしいような気もします。
ただ、読むのであれば、その論文の言語はわかっているわけで、
無理に略記のみラテン語に統一する理由にはならないようにも思えます。

2は昔からそうしているから今もそうしているというよくある理由のようです。

とは言え、exはアメリカでも通じないようなので、
やはり「e.g.」と略すのがよさそうです。

参考)
Yahoo!知恵袋
「例えば」を意味する英語の略語。「ex」「e.g.」「e.c.」 英米での一般的な表記は?
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1322646458

そして、日本語の資料でe.g.と書くのは単にかっこつけてるだけなので、
やっぱり「例)」とする方がよさそうです。
「例:」の方がいいのかな?