ボースカウトのユニホームが何時ごろから変わったのか記憶に無い
昔は第一世界大戦から第二次大戦初期までの米国陸軍の制服風だった
カーキ色で 帽子の形はハット
現在は紺色に黄色の混じった制服で 帽子の形はキャップ

幼いときはハットばかりだったが
三歳の長男の彦チャンにスヌーピーの帽子を買ってやった
赤い色で庇が黒のキャップで 彦ちゃんは大変気に入ってくれた

新しい帽子をかぶって 藤沢市辻堂の社宅の隣の海浜公園に親子二人で遊びに行った
土手でボーイスカウトの小学生達がミーティングをしている
大人のリーダーは下の平らなところから話している

お父さんは変なことを思い付いた
「彦ちゃん 帽子が同じだよ お兄ちゃん達のところに座りなさい」
心身の発達の遅れを神奈川県から指摘されていた彦ちゃんは 素直に従った
とても嬉しいみたいで ニコニコしながら お兄ちゃん達と並んで座っている

「誰の弟が来ているんだ」と言う少年もいたが
彦ちゃんの隣に座っていた少年はとても親切で 直ぐ仲良しになった
「暫し休憩」の指示があると 彦ちゃんと話したり 遊んでくれた

初めてキャップを被った彦ちゃんは 少年達の仲間入りが出来た気分?
男同士の社交が出来たのだ 聞かれることにはちゃんと答えていた
お父さんは嬉しかった 成長には「形」からでも近づける

その日の海浜公園は 春だというのに大変暑い日だった
ボーイスカウトの帽子の集団の中に ただ一つスヌーピーの帽子
なんだか滑稽でもあるが お父さんは笑わなかった


                                               (Oct.3,2003)
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