やっと『水のないプール』を観た.『十階のモスキート』もそうだったが,『Taxi Driver』に影響されているという印象を懐いた.

 藤子不二雄Ⓐ『勇気は損気』は,主人公が渇望したheroになれそうな機会に遭遇する果たして捏造してしまう,という譚だ.かかる主人公はTravisと同一視できる.

 そういう機会が訪れてくれたら,という願望は普遍的.

 だが,「人生は劇的ではない」.

 heroになれる機会を[選択的非注意, 確証bias]等によって捏造してしまうのは,醜いことだ.ドン・キホーテがそういう譚だ.

 

 自己愛や自己顕示欲の傀儡に堕さぬよう,energyを持て余さないことを心掛けたい.