半世紀を超える、これまでの人生で・・・
ボクは一回だけ、救急車で運ばれたコトがある。
確か1984年の初夏だったかな?
金曜日の夜。
社会人2年生だったボクは、そこそこの時間まで残業をこなし・・・
同期入社の女の子と、
当時オフィスがあった港区の南東部に位置するJRの駅から
山手線外回りに乗って、新宿駅まで帰って来た。
で、西荻窪に住んでた彼女と一緒に中央線のホームへ・・・
ホームに上がった途端、急に体調に異変が・・・
食事中のヒトがいたら、恐縮だけど、
何の前触れもなく、突然・・・
上からも、下からも、猛烈な排泄信号が襲って来たんだね。
思わずホームにへたり込んだボクに、驚いた彼女は、
「え?どうした?気分悪い?」
・・・って、もちろん心配してくれて。
その声で一時的に元気が出たボクは、
「大丈夫。ただちょっとお腹の具合が芳しくなさそうだから、トイレ寄ってくよ」
・・っていう言葉を残し、心配そうな彼女をホームに置き去りにして、
トイレに急ぐ。
"The Reflex"
Duran Duran (1984)
しばらく個室で悶えてたけど、一向に回復する様子が見えないから・・・
フラフラと、構内の事務室へ向かったよ。
ただ金曜日の夜の、新宿駅の事務室ってやつはさ、
たぶん今も変わらないと思うんだけど
酔っ払いとか、喧嘩とか・・・
要するに、掻き入れ時で、慌ただしい(笑)
なんとか状況を説明して、結局救急車を呼んで貰えるまで、
隅っこのほうで折りたたみ椅子に座って、ひたすら待ってたよね。
で、救急隊員のヒトたちは東口の方から、担架を担いで来てくれたんだけど・・・
人混みが凄いのと、かなり無理して踏ん張ってたボクの様子を見て
「あー・・・、歩けますよね?」
・・・やれやれ・・・
仕方なく、救急車の待つ東口まではゆっくり歩いて、
乗り込んで、やっと横になれた。
そこまでは、辛うじて覚えてるけど、その後は翌朝まで記憶が全くない。
食中毒。
後で分かったんだけど、その日のお昼にボクと同じ、
茹で玉子を潰したサンドイッチを食べて・・・
ボクより、遅くまで残業してた先輩が、
全く同じ時間にオフィス近くの病院のお世話になってたんだね。
で、翌朝。
目を覚ますと、オフクロが点滴に繋がれたボクを見てた。
聞けば、警察か、病院から連絡を受けて、反射的に家を飛び出て・・・
中央高速をかっ飛んできたとか。
思った程大したコトじゃないって分かったら、その後すぐに帰って行ったけどね。
その日の午後まで、念の為ベッドで横になって、
点滴を打ち続けたボクも、すっかり回復したんで、夕方には帰宅でしたよ。
中央線に乗って。
後日談。
同期の女の子は、当時から付き合ってた、旅行代理店に勤務する彼氏が
翌年、サイパンだか、テニアンだかに赴任することが決まって、
それに合わせるように結婚して、寿退社。それ以来、一度も逢ってないね。
中央高速をかっ飛んできたオフクロは、
2-3年前に運転免許の更新をあきらめたのと同時に、クルマも処分して・・・
今年の春、家の玄関で転んで、大腿骨を骨折した(笑)
ボクと先輩が、茹で玉子サンドイッチを買ったお店は、
その翌週から営業停止になり、数か月後に潰れた。
酔っ払いで賑わう新宿駅構内の事務室があった場所には、
何年か前から、JR系列のBekkersがあって・・・
ボクは、ちょくちょく、
そこでカフェラテを飲んで一休みしてから、帰宅する。
中央線に乗って。