今日の予定:創部のテープを剥がす、創部確認(前日に済)
実施 :内診
土曜。週末です。
朝食を食べて歯磨きを済ませて一息ついたところで、ドアをノックする音と先生の声がしました。
てっきりお休みだと思ってたのでびっくりしてフリーズ👀
いやまあ産婦人科医だから毎日病院いるんだろうけど、ほんとドクターっていつ休んでるだろう...というか休まないんだろうな...。
傷口が熱を持ってないか(感染)、足の痺れがないか(血栓)などチェック。
そのあとコンビニに階段を使って行きました。
考えてみたら階段の手すりを使って昇り降りしたの初めてかも。
昇っている途中で、床面だけでなく手すりも掃除している清掃員の方を見かけました。
こうやって病院、もとい患者は守られているのだ...。
病棟の中に談話室があって、大部屋の患者さんの面会はそこで行われます。(個室の患者は個室内で面会OK)
廊下をぐるぐる歩いていれば談話室の近くを通るんですが、土曜日ということもあって面会に来た方が多くいました。
この日に限らずではないんですが、談話室には生まれたばかりの赤ちゃんを見に来たご家族や旦那さんなどが来ていらっしゃっていて、私はそれを見るのがちょっと辛かった。
自然分娩でも陣痛に加えて後陣痛、ホルモンの変動、会陰切開の痛みがあるでしょうし、帝王切開だと当然下腹部を切った痛みがあるはず。
でもそれを忘れるほどの赤ちゃんが生まれた喜びが確実にあるわけで...。
私は良性の筋腫を取るためにお腹を切っただけ。
つまりマイナスがゼロになった程度で、プラスになるようなものがない。
ただただ痛くて辛いし、喜べるようなこともないし、ねぎらってくれる伴侶がいるわけでもない。
帝王切開の傷だって「子を産んだ勲章」と評される。
ひとりで耐えるしかなかった日々を思うとものすごく惨めで孤独でした。
卑屈になんてなりたくないのに。
それと同時に、個室に入りたかった妊婦さんがいたのではないかと申し訳ない気持ちもありました。
私が妊婦さんの分の部屋を取ってしまった。
個室だったらゆっくりご家族と面会ができるだろうに、私が入ってしまったせいで大部屋入院&談話室での面会を余儀なくされたのでは...と。
パパママになったばかりのご夫婦とおじいちゃんおばあちゃんになったご家族。
そんな純度の高いハッピー空間の中、自分が惨めで卑屈で、でも申し訳なくてと気持ちがぐちゃぐちゃで本当に辛かった...。
今思い出しても泣きそうになります。
そりゃ比較すれば私のことを「自分よりマシじゃん!」と羨む人はいると思う。
悪性腫瘍で全摘が避けられなかった人、ケモや放射線治療の副作用に苦しむ人、長期入院を余儀なくされた人...いろんな患者さんがいる。
幸せそうに見えたあのママさんも、もしかしたら新生児が泣き止まなくて疲弊してるかもしれない。
それなら代わってくれよ!って私に言いたい人もいるかもしれない。
きっと私の感じている辛さは他人よりも軽いんだと。
でもそんなことを言い聞かせたところで何の慰めにもなりませんでした。
比較って自分が主軸じゃないと無理なんですよね。
私が癌になったら「子宮筋腫の方がマシだった」って言えるんだと思う。
だからとりあえず他人のことを考えることはやめました。
私の痛みは私のもので、今つらいのは嘘じゃないし...みたいな。
子宮にメスを入れた以上、この先妊娠することがあれば十中八九帝王切開になるんですが、望んで妊娠して子供を産むためだったらきっとこんなに辛くはないだろうなとは思った。
ないものねだりなんですかね。結局。
あと、これを書いている今でもお腹の傷を前向きに捉えることができません。
いつか誰かに見せた時に驚かれるんじゃないか、引かれるんじゃないか、本当は性交渉の経験があって帝王切開した傷なんじゃないか...そう思われたらと思うと怖くて。
こんなこと人に言えないし、解決しようもない。
ただ正直な気持ちとして書きました。
不快な思いをさせてしまったら申し訳ありません。
閑話休題
この日だったか前日だったか記憶が定かではないのですが、術後の内診がありました。
内診と言っても経膣はできないので経直腸エコーですね。
エコー画面が絶妙に見えない角度だったので自分では確認できず。
たぶん子宮と卵巣と腹腔内の出血を見たんだろうな。
先生は「うん、問題なし。オッケー」と明るい返答だったのでまあ大丈夫だったんでしょう。
夜、他の病室から赤ちゃんの泣き声が聞こえると胸がザワザワしてしまって
頓服を飲んでやり過ごしていたんですが、どうにも止まらない時があって。
気を紛らわすためにスマホでラジオを聴いていたんです。
その時たまたまNHKラジオで朗読が流れていて、内容は全然入ってこないけど聴いていると心が凪いだのを覚えています。
BGMがなく、落ち着いた女性の声だけの静かな語り。
Youtubeでも朗読を探したんですがほとんどBGMが付けられてて、AMラジオのようなあの朗読に似たものは見つけられませんでした。
本当に救われました。
NHKラジオの朗読の人、ありがとう。
スマホでラジオを聴けるようにした人にもありがとう。