・はじめに
スクールアイドルステージ(スクステ)はLink! Like! ラブライブ!(リンクラ)内で遊べるミニゲームです。
私は異次元からリンクラに入った新規で104期5月の個人戦の順位は4000位程度の初心者です。最近DN梢を入手したばかりで、ループデッキは以前から研究していましたが、いかんせん歴も浅いので決して専門家ではありません。
その点ご注意の上、ご了承くださいますと幸いです。
・忙しい人のために先に結論
【DEEPNESS 乙宗梢】(DN梢)
【365 Days 藤島慈】(365慈)
【春風ブランコ 日野下花帆】(春風花帆)
【Holiday∞Holiday 日野下花帆】
【Holiday∞Holiday 乙宗梢】
の3 5 枚のテキストはナーフされるべき。
※2024年5月31日の強化を受け追記
※DRにもやべーカードはありますがライブグランプリで使えないので許します
・スクステのゲーム性
スクステは限られたAPをその時々の状況やカードの効果に応じて、プレイヤーがカードを選択し、適切にAPを割り振ることでスコア(LOVE)を最大化する という問題です。
この理論を順を追って説明しましょう。
そもそも1回のステージ中に使用できるAPは有限です。18枚デッキかつFM花帆などを編成しない場合、その上限は120程度であると言われています(※1)。
あなたが今、手札にある【金魚◎花火 乙宗梢】を使用した場合、その行為は「2 APをメンタル回復に割り振った 」と解釈されます。
ボルテージレベルだとかメンタル値だとか細かい話は置いておいて、基本的にはこれを、使ったAPが上限になるまで繰り返し行うことでLOVEの値が決まります。
(※1 18枚よりも少ない枚数のデッキを作るとペナルティとしてAP回復速度がダウンするのでこの限りではありません)
・ループデッキはなぜ強いのか
一昔前に流行った【ハッピー至上主義! 藤島慈】(ハピめぐ)とDN梢による通称ハピめぐループを例に取ってみましょう。
これを見ればなぜループが強いのか理解できることでしょう。私が実際に使ったデッキと運用例も載せます。
ステージは103期夏3-06の水彩世界
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このデッキの回し方
(わかる人は飛ばしておk)
このデッキではまず、ST花帆を使ってボルテージレベルを一気に上げています。これによりボルテージレベルが8以上になり判定LOVE LIVE!が出るようになります。
あとはCN綴理で手札上限を8枚まで増やしつつ、DN梢とハピめぐを交互に打ち続けるだけです。
なおFM花帆(と迎春花帆)の持つ「オーバーセクション:APゲイン」は無類の強さを誇る特性であり、編成ペナルティにより時間経過によるAP増加が期待できないためリソース供給源として必須です(忘れずエースカードに設定します)。
宴さやかもFM花帆同様置物枠です。ハピめぐの特性を発動させるために採用しているのでラブアトラクト持ちのさやかネームならどのカードでも大丈夫です。
また、沙知先輩とLttFはAPかさ増しのために採用しています。(ネットでは不正受給コンボなんてあだ名がついているらしい……。)
ちなみに
瑠璃乃:LttF→夏めき
さやか:宴→LttF
綴理:CN→(任意のラブアトラクト持ち)
とするともっと伸びます。
カードの正式名称をいちいち書くのがだるくなってきたのでやめました。
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このループでは実質0コストのDN梢とST花帆の特性のシナジーによるハートキャプチャ+ラブアトラクトの恩恵を受けつつ、18枚編成では多くても10回程度しか使えないハピめぐを47回も打つことができています。
使ったAPは60程度(DN梢は0コストとみなします)なので18枚編成と比べてAP的には損をしているように見えますが、LOVEに直結するハートキャプチャ&ラブアトラクトを持っていて性能的に抜けているハピめぐにほぼ全てのAPを割り振れる上に、それと同じ回数分だけ0コストでDN梢も打てるので結果的に18枚編成よりもLOVEが伸びる場合があります。
このような事情から最適解を追求した結果ループに収束するのは仕方ない側面があります。なぜならこれがAPリソース配分最適化という文脈におけるスクステの”解答”だからです。要は、強いカードを1回でも多く使えればそれが強い、というそれだけのことです。
補足:他に18枚編成よりもループの方がLOVEが伸びるもう一つの要因として、サイドスタイルにカードを編成する恩恵が少ないことも挙げられます。 サイドスタイルはステータスには下降補正がかけられるので編成しても総アピール値に与える影響が少ないです。
・無限ループの幕開け
上の有限ループなんてまだ可愛いものです。104期になって登場した春風花帆や365慈はDN梢と組み合わせることにより無限ループが可能になりました。
このサイクルがやっていることは「0 APを割り振っていっぱい効果を得る」という、熱力学第二法則を定式化したクラウジウスもびっくりの永久機関です。
まずは春風花帆を使った3セクション限定の無限ループの動画です。不慣れなため多少ミスしていますが、APを全く消費していないことがご覧いただけます。
・補足資料:こずかほ無限ループ
https://video.twimg.com/ext_tw_video/1795865734322728963/pu/vid/avc1/548x1278/G9_Oe6HkIJdIAYkX.mp4?tag=12
次に365慈ですが、私はそのカードを所持していないので、そちらの無限ループについてはハス塔さん(@hasutousan)の動画を紹介します。
・【リンクラプレイ動画】365 Days慈を使ったこずめぐ無限ループが強すぎる【スクステ】/ ハス塔
https://youtu.be/bx1L7QF4tas?feature=shared
有限、無限を問わずループ編成の問題点は「限られたAPに対して数ある選択肢の中でLOVEを最大化する」というゲーム性をほとんど完全に否定してしまったことです。
今のスクステは何回連打ができるかを追求するゲームになってしまいました。オーバーダンジョンじゃないんだから……
このように、無限ループを可能にすることでゲーム性を連打回数という要素に矮小化してしまうDN梢、365慈、春風花帆など のテキストは"大丈夫"ではありません。よってこれらのカードは速やかにテキストの調整がなされるべきです。
これは一例ですがAPゲインに回数制限を設けるのが丸く収まる方法だと思います。 なぜなら通常、18枚編成においてはDN梢を40回、50回のオーダーで使うことがないからです。DN梢に関しては課金した人の数的にも下方の影響が大きすぎるのでSAやスキルをそれなりに強化しないと反発が出そうですね。
ただ、このまま鵜呑みされても困りますのでこの主張の危うい点もはっきりさせておきます。
それは、私が前提として認めている「ゲーム性を否定しているから規制すべき」という命題が真であるとする根拠が不十分なことです。
ボルバルザークとか、ギャラクシーすみれとか、ドナドナとか、対戦型のTCGならばその理屈は直感的に受け入れられるでしょう。しかしスクステは壁打ちなので上の理屈をそのまま当てはめられません。
それゆえ無垢な人間に「で、ループ(連打)環境の何が悪いの?」と言われてしまったら反論が難しいです。実際ループ編成の恩恵を受けている方もいらっしゃるでしょうから(私もそちら側ではあります)。
腱鞘炎になりそうだし、単純楽しくないし、編成さえ決まったら毎回同じ立ち回りですぐに頭打ちになりますし、ループパーツを1枚でも持ってないと土俵にすら立てないですし、少しミスっただけでやり直しになるし、個人的には、ループの規制が甘かった結果1年半でサ終したポプマスの二の舞(※2)になってほしくないから、というのあります。ここは様々のケースを分析してもっと深く考える必要がありそうです。
(※2 チアフルスターライト、チアフル金魚などで検索すると出てきます)
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※この部分は6月1日追記
私はLLO編成のような18枚編成が前提で頭を使いながら回すデッキが好きです(さすがに難しすぎて慣れる前に環境から姿を消してしまいましたが)。
そこで、デッキの方向性とか、ライブグランプリのレギュレーションがループ以外で 多様化してくれたらなと思います。
今思いついたアイデアですが、前者だと言い方的に縁起悪いですけど墓地利用(例えば捨札の枚数でアドバンテージを得る)とか、後者だと全員が同じデッキを使うレギュレーションとか面白そうじゃないですか?
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・スクステはどうなってしまうの?
リンクラの主体はリアルカレンダー連動プロジェスト、すなわち活動記録とスクコネなので、スクステが無限連打ゲーになっても問題ないと言えば問題はないのかもしれません。
ここからは個人的な予想も入りますが、DB綴理のテキストを調整したあの運営が、365慈のテキストをあのまま出した時点でループ規制に関して白旗を上げているように感じます。
仮に今後もこのようなループ環境が続いても、ガチャが回るようならゲームは存続しますし、引退者が続出するようならそれまでというだけの話です。
ココン東西、津々ウラウラのソシャゲを見てきましたが、ソシャゲというものは並( な ) べてそういうものです。
リンクラはまだ60万DL、今も良くなっている途上ですがこれからもっと新規が入りやすくなれば……と思います。私は3ユニット全てのメンバーシップに加入していますが、もう少しだけ継続しようと思います。せっかくスクフェス2の称号を引き継げるようになったのですから、期待はしていませんがあと少し夢を見させていただきます。
運営さんも新しいゲームの開発で忙しいでしょうから、ゲームとして一新しろなどと、鬼のようなことは申し上げません。
あ、でも桃節綴理を筆頭とするラブアトラクト系のバグの修正だけはA.S.A.P.でお願いしますね(ゲーム開発経験がある知人曰くこれも鬼なんだとか)。
※2024年5月31日のアップデートにて修正済み。
法的にどうなんだという話もありますし、補填とかの対応はいろいろアレでしたし、少なくとも去年の7月頃から既に確認されていたバグなので発覚と修正の対応がかなり後手後手だったのでトータル収支で言えば大幅マイナスですが、とりあえず修正されたという事実だけは評価します。
最後にこの言葉を引用して終わろうと思います。
"Never attribute to malice that which can be adequately explained by stupidity."
(訳:愚かだったという説明で済むことに悪意を見出すことなかれ)
Robert J. Hanlon
※以下、6月1日追記
おそらく無限ループの構築が知りたくてアクセスされた方がほとんどだと思われますが、この記事は無限ループに警鐘を鳴らしつつもゲーム性を理論的に解説することがメインであることを踏まえ、すみませんがこっそりタイトルを変更いたしました。