毎日、チビとクロの事を思い出さない日はありません
思い出しては泣けてきます
チビとクロ
無事に生かして保護してあげたかった
2000の野犬を救え！プロジェクト より
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《 野犬チビとクロの700日の生涯 》
山口県周南市 緑地公園
ここには200もの家無き子の野犬が暮らしている
その中に 男っぽく我が道を行く チビという犬がいた
そんなチビを頼ってやまない クロという犬がいた
力を出さないと生きて行けない
誰かを頼らなくては生きては行けない
そんな環境で この二人が友として出会ったのは
ごく自然なことだったと言える。
人によって与えられた厳しい運命を
補うための生きる健気な本能というものが、どんな時も
助け合い励まし合い 生きて行くことを命じたかのように・・
それは どんな諦めも、どんな挫折も許されない
これ以上もこれ以下もない（健気な生きる姿）だった。
いつも自分たちに立ちはだかる ニンゲンという者が
木刀を持って叩きに来る、虐めに来る
でも そんなニンゲンの中に、毎日ご飯を手にして
優しさを持って来てくれる人がいる それもニンゲンだった
その怖さと優しさの狭間の中で
本能は、怖さを優先させて チビとクロは公園でひっそり
暮らして いた・・。
『 ボクらは なんでニンゲンに脅かされながら生きて いるんだろ う・・。
ボクらは なんで寒さに耐えてお腹を空かして こんなにも怖がりながら生きなきゃならないんだろう・・。』
まだ二才にもならない チビとクロは
こんな会話を公園で していたに 違いない。
そんなある日
お腹を空かしたチビとクロはご飯につられ保健所が仕掛けた
捕獲器に二人仲良く入ってしまい、センターに収容された。
いつも一緒の二人だった チビとクロ
殺処分へのカウントダウンまで一緒に背負ってしまった
痛々しいほどの、二人の野犬の姿がそこに あった・・。
今までのままで いい
ひもじくても、寒くてもいい、元に戻りたい
とにかく 二人一緒にセンターを出たいと 励まし合ったに違いない
チビとクロ
生きることは だれもが大変だ
悩みもあれば、苦労もあるのは当然だ
しかし、この二人の苦労 この二人の崖っぷちに
どんな先の強欲を目論んで こうなってしまったと言うのだろうか
そして この二人のことを知った
静岡の里親さんが優しい心の手を挙げ、チビとクロは
静岡の地にその健気な命を繋げることが 出来たのだった。
飛行機に乗って700キロを羽ばたいて行った チビとクロ
誰もが二人を祝福して 誰もがハッピーエンドを信じたが
ニンゲンへのトラウマなのか生い立ちがさせた誘導なのか
チビとクロは里親さん宅から 脱走してしまった。
時は年末も押し詰まった12月の末、そんなチビとクロを
年末年始を返上して涙しながら探し歩いた里親さんの想いを
よそに チビとクロは 逃げた
人間社会から逃げることが 仲良し二匹の生きる道
この世界を信じないことが 悲しい二匹の選ぶ道かのように・・
山口から東京から千葉から沢山の救援捜索の協力を得て チビクロ探しを展開させたが捕まえることは出来なかった
気持ちを言葉にして
言葉を行動にしても、苦労をし過ぎた二人の幼い野犬には
伝わることは なく、目の前にまでたどり着いても
チビとクロを捕まえることは出来なかったのだ・・。
そして、藁をもすがる思いで 近所に住むトレーナーに
依頼をした里親さんの行動はだれも否定はできない。
トレーナーが不本意、無計画、結果論と
今、何を投じても （毒入りの餌）をチビとクロに与え
そして（倒れた隙に捕獲）という 危険な行動は
幸せを探して山口からはるばる静岡にやって来た二匹の健気な野犬 チビとクロを二度と起きることのない
姿にしてしまったのだ・・。
社会の ひずみ
人間の ゆがみ
この二つが 健気に生きて来た 野犬 チビとクロの純粋な友達の絆を
700日しか経っていない健気な尊い命を、何もかもを 消し去らしたのだ・・。
今
空の上から チビとクロは叫んでいる。
『 ボクたちが 何をしたの？
何で二人でお互い会えなくなったの？
ボクたちは 何で 死ななきゃならなかったの？
それでも、お願いがあります。
どうか公園にいる ボクらの子供や仲間たちを
どうか優しく包んであげて下さい！
ボクたちを 虐めないで下さい
ボクたちに 優しくして 下さい
毎日 ご飯を持って来てくれた 優しい ニンゲン
逃げたボクらを泣きながら探してくれた ニンゲン
その気持ち、その心だけを信じて ボクらは虹の橋を
渡ります・・ 』
頼りたかった小さな命が ある
信じたかった健気な命が ある
寝るのも 食べるのも
遊ぶのも 怖がるのも
捕まるのもお家が決まるのも
いつもいつも一緒だった チビとクロ
そして、死ぬ時まで一緒になってしまった
健気な野犬 チビとクロ・・
厳しさだけの生涯
悲しみだけの一生
この二人が、死んでまで私たちに問い投げかけたものは
（ニンゲンの優しさと 冷たさ）なのだ・・。
生きるがために優しを 求めた 二匹の野犬
愛を知らなかったがために信じ切れなかった チビとクロ
700日の短い生涯で 二人が求めたものは
間違いなく（ニンゲンの愛）だったはずだ
そして、僅か700日で二人が知ったものは 切ないほどの 生きる大変さと
微かに感じた（愛の香り）
この小さなちいさな お土産を胸に空に旅立った
二匹の野犬 チビとクロ・・
私たちは 尚も彼らを裏切り傷つけて行くのならば
私たちのニンゲンの心は いつまでも、どこまでも
落ちて 行くことだろう・・。
哀れすぎる
二人の700日の健気で痛々しい生涯に 心から冥福を祈ります。
日本で産まれ 日本で育ち 日本で死んだ
家無き野犬 、仲良し二匹のチビとクロ
さようなら・・。
ganman
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第二、第三のチビとクロを出さないためにも
周南市に居る500の野犬たちを、どうか暖かく
どうか末永く 見守ってあげて下さい。
山口県の2000の野犬たちを救え！プロジェクト
周南 第一シェルター
Reiko