今回の一枚はこれ。
Bill Evance の New Jazz Conceptions
56年リリース
前回の投稿から約1ヶ月近くも立ってしまいましたがみなさんお変わりありませんでしょうか?
私はいろいろ忙しくはしておりますが、元気でやっております。
さて今回のアルバムはビル・エヴァンスの初リーダー作です。
エヴァンスと言えば、やはりスコット・ラファロとポール・モチアンとのリバーサイド四部作が有名ですが、無名時代に発表されたこのアルバムは27歳のビルのパワフルなピアノが聴けます。
ちょっと調べたんですけど、当時はなんと800枚ほどしか売れなかったとか・・・
驚きです。
この2年後、マイルスのバンド誘われマイルスの名盤中の名盤カインド・オブ・ブルーにも参加するなどしてメキメキ頭角を現していきます。
マイルスバンドでは当時白人を起用したという事で色々言われたそうです。
今で言う炎上でしょうね。
マイルスはモード・ジャズを模索している最中、当時無名のビル・エヴァンスに電話をかけバンドに参加を要請したそうです。
その時ビルはその場で気絶しそうになったと後に語っています。
そりゃそうですよね。
例えば、あくまでも例えばですが、私がギターを弾いててスマホが鳴ったとします。
私は誰だと思いながら電話をとる。
するとその向こうの誰かが私に向かって言う。
「俺はマーカスだ。マーカス・ミラーだ。俺のバンドにお前のギターが必要なんだ」
なんて言われた気絶どころじゃありません。
いくら妄想といえ大きく出てすみません。
話は変わりますが、このアルバムではワルツ・フォー・デビィが短い演奏なのですが、ピアノ・ソロという形式でで録音されております。
この曲はその後ビルの代表曲にもなり、色んな歌を入れたりサックスを入れたりと様々な形式でのプレイがあります。
その中でもこのアルバムのソロ演奏というのも中々良いです。
元々ジャズはホーン楽器がメインになる事が多く、ベースやドラムは勿論、ピアノやギターという楽器は伴奏楽器として捉えらていたようです。
そんな中、このアルバムは新しいジャズの形としてのビルの答えなのかもしれませんね。
聴いといてソンはないぜ!