358.褐色の花嫁.23 | マリンタワー フィリピーナと僕といつも母さん byレイスリー
過去ワタクシの人生いろいろありましたし現在も進行中です、自分の背中には疫病神、貧乏神、大カモ神、水子の霊が取り付いている、しかし時々悪運の神が時々降りて来て肩をたたいてくれてワタクシは救われているのです。



裁判で弁護士になけなしの金を支払ったワタクシにあるお金が転がりこんで来ました、実はバブルの頃に一括払いの保険が満期を迎え数百万が入って来たのですが、スッカリ忘れていたお金です、この頃はいつのまにか夜の街とパチンコから足を洗ってしまったワタクシ、タレント時代の終焉と共にワタクシの遊びの時代も終わっていたのかもしれません、何より母親を出来るだけ1人にする事が出来ませんでした、いつも家族に囲まれてきた母親は1人になると寂しくてしょうがない様子でした。


散々、若い時から迷惑をかけてきた母親に出来る事は情けない話ですが出来るだけ側にいてやる事しか出来ないワタクシは、そう簡単にはフィリピン行きを決行出来ないのいたのでした、しかし、母親が女学校時代の友人と旅行に出掛ける事になり、このチャンスにフィリピンに行くスケジュールを立てたのでした。


予定は1ヶ月後、レイアに電話し伝えるとにわかに信じられない様子です、そりゃ8年ぶりにフィリピンに行くのですから直ぐには信じられないのも無理はありません、飛行機のスケジュールをメールし初めて信じたようでフィリピーナにしてはおとなしい部類のレイアが「ホントナ~、ホント クルナー」と興奮しているのがワタクシにも伝わってきました。


いよいよフィリピン行きも決まり、警備の仕事を適当に励むワタクシです、その日ワタクシともう1人の後輩の岩谷君が仕事の合間にのんびりしていると岩谷君が日経新聞の株式欄を見ていました、
ワタクシ「岩谷君、株やっているの?」


岩谷君「ええ、少しなんですけどね」


ワタクシ「どれどれ、ちょっと見せてよ」
江川さんと揉めた株ですが、あの時も途中で資金を下ろさなければ数千万円利益を出せたのですが、銘柄選びには自信のあるワタクシは新聞を10分ほど見て一つの銘柄を選び出しました、そして無性にその銘柄を買いたくなったのでした。


その時「これだよ、今直ぐに買わなければ」と頭の中にささやく者がいたのでした、ワタクシは仕事を明けて帰りに横浜にある証券会社に行き口座を開設し次の日にその口座に振り込む事にしました、そして次の日の朝、郵便局に9時に行き証券会社に振り込む手続きを取ったのですが、ワタクシが選んだ銘柄が朝から急騰です、「しまった、昨日やっとけばよかった!!」証券会社に入金が確認されるまで株は買えません、やっと買えるようになったのはその日の午後、かなり値上がりしていましたがワタクシは思いきって買いました。


その日株価はストップ高80円高です、次の日が40円高、3日目が50円安、そしてワタクシがフィリピンに行く日がやって来たのでした、あるお金を全てを株にぶちこんだワタクシです、次の日の朝の4時に起きて5時20分頃の始発に乗り込み、横浜で成田エキスプレスに乗り換え成田に到着し、待合室に入った時に携帯のネットで株の動きを見ると20円ほど上昇していました。

飛行機が飛び立つギリギリまでワタクシは株価が気になりましたが携帯の電源を落としました、何故か8年振りのフィリピンへの旅なのにいつものように切羽つまった状態になってしまう、これがワタクシの人生なのでしょう、過去にも何度も似たような状況はあり今に始まったことではないとは言え、この旅で株の事も含め人生の勝負に出てしまう事になるワタクシだったのでした。



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