こんちゃー





今頃そんなの流行らないらしい





弱きを助け



強きを挫く




でも俺は



そうあってほしいと



そうならなくてはいけないのだと



言われていた









久しぶりに電話がきた



俺の体の心配ばかり




最後の締めは



弱きを助け


強きを挫ける人間になってくれ



だそうだ




まだまだ餓鬼だが


この歳になって


もう


正義のヒーローなんて


憧れる歳じゃない



まぁでも




なんていうんだろ








そうなりなさいというのなら


あなたの希望だけの


正義のヒーローになるのも


いいのかもしれない




そう思った





そんじゃまたー

こんちゃー




さて


水はどこだろう




しばらくして


綺麗な池があった




ちょうどいい


ここで手でも洗おう






あれれ


なぜだろう


汚れが落ちない




強くこすってみよう



それでも落ちない




不意に池をみると


俺の手の汚れで


汚れていた




あれ




こんなに汚れが落ちてるはずなのに


なぜ手は綺麗にならないんだろう




そうか


この池が小さいんだ


今度はもっと大きな


そして綺麗な水で洗おう






そんじゃまたー


こんちゃー





目の前に



一つのリンゴがありました



私は食べたくて食べたくて



背伸びすれば届くリンゴ



でも


一歩前に行けない



なんでだろう



所有者の許可がないから?



看板にはご自由にと書いてある




おいしくなさそうだから?



リンゴはものすごくおいしそう




ふと


手を伸ばそうとして


自分の手を見てみる




なんだこれ



泥まみれだ


汚い・・・



ああ


まずは手を洗おう



さて



水はどこかな






そんじゃまたー

こんちゃー




自分の持っているものと


他人の物を比べて


俺のは


あの人より劣ってるな


なんて





なんて



なんて


なんて最低なんだろう





劣ってる


劣ってないの前に



俺は比べたことすら


俺が憎たらしい


これは俺のものだが


誰からもらった?



誰からの気持ちだ?



おまえは



別の


あれよりも光ってる場所を


あんなにも光ってる場所を


見れないの?




そんじゃまたー

こんちゃー






外から帰ると



のどが痛くて


風邪の前触れか?


と警戒して


一応ご飯の後に風邪薬を飲んでみた




それにしてものどが痛い


ついでにのどが渇いた




それにしても寒い


ついでに眠い




食器の戸棚を開けてみると


そこには急須があった


去年の冬以来使ってないそれをみて



ふいに


お茶でも飲んでみるか


なんて思って


準備をしてみる





ポットの湯気をぼんやり眺めながら


お湯を注ぎ


ゆっくりとお茶を飲んでみた


あー



冬だなぁ




改めて思った





そんじゃまたー