7月4本目 Thanks!
火曜日の池袋手刀に来てくれた皆、どうもありがとう!
SHiFT初のアンプラグドスタイルでのライブ、
ドキドキでワクワクでバンドにとっても、刺激的な一夜だった。
このライブをやるきっかけになったのは、Pearl Jamの
MTV Unpluggedを観てからだった。
それ以前にライブハウス側からアコースティックライブに出てみないか?
という誘いはあっても断り続けていたのだけど、
その映像を観て面白い事が出来るかもというイメージと
なんだか演ってみたくなったというのが始まりで、
メンバーで相談し決定したという感じだった。
演るにあたってこうしたいなというテーマが3つ浮かんできた。
1 ノリのあるアコースティックライブ
2 演奏をシンプルにしメロディーや歌詞の世界観を伝えるライブ
3 アコースティックならではのアレンジをした曲を披露
この3点を軸に自分なりに曲をセレクトしていき、
スタジオで皆で形にしていくという事を繰り返していった。
初の試みだしとにかく時間をかけて取り組んでいかないと、
納得のいくものにならないと思っていたので、
6月と7月のリハーサルは全てアコースティックライブに向けた
スタジオ練習に費やしていった。
この日のセットリスト順に説明していこうと思う。
◎Opening
このオープニングは普段のライブではSEとしてSHiFTの楽曲や
ビョークの曲を使うのだけど、SEで登場して座るのもつまらないなあ
というのと、1曲目に会いたくてを演りたいというのが先にあって、
そのアレンジを考えている時に、1曲目の世界観と真逆の世界観、
それでいて、え?ってなるような意外性が欲しかった。
結果、俺一人で激しいアコースティックをやって1曲目の会いたくてで
一人づつ登場し音が重なり合い、歌が始まるというシナリオが
一気に出来上がった。
煙草を咥えてスポットライトで激しく弾きダークな感じと
アコースティックだからってポロンポロンじゃないよという主張を
どうしてもしたくこの演出になった。
◎1曲目"会いたくて"
原曲自体もそうだけどギターのみで始まるイントロ部分を活かして
先ずはギターのみでコード感の無いリフレインで始まり、
そこにドラムのキックでノリが加わって、ベースで厚みが増して、
歌が入り華やかさが一気に咲くという演出。
ノリがあって皆が手拍子で始まりを楽しむ絵があって、それを形にした。
最後のサビではNICKIのアイデアでスネアも入り、ノリが最高潮になり
オープニングから会いたくての流れは完璧なスタートだった。
◎2曲目"Under the umber sky"
以前、DEAR XXX CLiPSというのを4周年ライブ入場者限定で
配布したDVDに収められている形を再現。
この曲はいつもライブで最後にやる定番曲であって、バンドの
代名詞的な曲でもある。
当時、このアレンジを考える際に曲の持つノリは活かしつつも
落ち着いた印象にしたく、テンポを下げつつも跳ねたビートにして
原曲より落ち着いたけどノリもあるアレンジを作り上げた。
fuminoriのアレンジでサビで美しいベースラインを奏でた事により、
以前の形よりも今回、より一層聞かせどころ満載なアレンジとなった。
◎3曲目"A crossing"
家でアコギを弾きながら選曲している時にA crossingのサビを
早めのテンポで熱く弾き語りしたら格好良く感じて、
そのまま一気に展開を作り上げた。
イントロからエンディング等、随所に入れたファンクっぽいフレーズ、
テンポを上げる事により浮かんだこのフレーズで、今までのSHiFTに
あまり無い大人なテイストを盛り込めたと思う。
そのままエレキでも違和感が無いので、7月のライブで2回演奏。
既にライブで演った為、この日1番の完成度だったと思っている。
◎4曲目"inferiority"
12周年のライブ時のメンバー紹介時にNICKIがQUEENの
We Will Rock Youのドラムを叩いていたのがヒントになった。
あのドンドンタン ドンドンタンに合わせて何か面白い事は?
そこにinferiorityが上手くハマりそうで、コードを思い切りシンプルにし
ワンコードでイントロ、その流れをさらにシンプルにし
音数を減らしてベースとギターは1小節に一回ジャージャのみで
歌とドラムで引っ張っていくまさにWe Will Rock Youスタイル。
サビを少しポップなコード進行に変えつつもシンプルさはキープ。
間奏から一気に全員が激しくなりそのままエンディングを迎えるという
グランジバンドのようなアレンジにした。
◎5曲目"睡夢"
現体制で初披露となった睡夢。
自分的にこの曲を主としてこのライブに臨もうと思っていた。
Ryoの歌詞とこの曲への思い入れや歌を全面に押し出すスタイル。
ゆっくりとしたアルペジオで始まり、そこに歌がそっと重なっていく。
Bメロからベースとドラムが味付け程度に加わって、サビになって
全員が入るけどシンプルにして歌を強調。
SHiFTの持つ、月の涙やReincarnation、SaKuRaや痕跡といった
得意とするもう一面をアコースティックスタイルで提示した。
エンディングでRyoのアイデアのアドリブ的な叫びで完結させた。
◎6曲目"SPARKS"
原曲通りにアコースティックで完結させたかった。
Pearl JamのUnpluggedライブでもそうだったのだけど、
とにかく格好良い形でオレ達はやってやるゼというのが響き、
そこをSHiFTでも演りたかった。
アコースティックライブだからといって、弾き語りみたいには
絶対にしたくなかったので、その事もライブハウス側へ伝え
了承をもらい原曲通りで熱いアコースティックスタイルが実現。
NICKIのアイデアで原曲通りにカウベルを鳴らそうとなり、
Ryoが鳴らすという演出も素晴らしかった。
◎7曲目"Timeless"
この曲自体がアコースティックギターを意識して作っていてそれが実現。
原曲通りにやる事を勿論想定し、演るべくして演った曲。
1曲目の会いたくて同様に、手拍子で皆が楽しそうにしている絵を
思い浮かべラストに持ってきたのは正解だったと思っている。
MCでRyoが言った通り、バンドの今の形を表しているのもあり、
本編最後に見事にハマった最高のエンディング。
◎アンコール"HORIZON"
この日はSHiFTがトリでの出演だった為、アンコールを想定(苦笑)し
もう一曲何か用意しておこうと全員で選んだ一曲。
基本的には原曲通りでの構成だったけど、アコースティック感を
強調する為、全体を通してコードストロークでシンプルさを。
バンドスタイルでのアコースティックライブの最後を飾るに相応しく
このライブを締めくくる事が出来た。
このライブをむかえるにあたり最初に入ったリハーサルでは、
まさかここまで良いライブが出来るとは思えない状態だった。
これではいかんという思いで作り上げ、バンドとしてどうみせるか、
曲ごとのアプローチなどをスタジオに入る度に話し合い、
回を重ねる毎にこれは良いものになるという確信に変わっていった。
その過程がとても楽しかった。
だからライブを終えた後、演りきった感は勿論、
こんな面を見せれたという満足感、そして達成感で満たされた。
と同時にドッと疲労も感じ、暫くは放心状態 苦笑
ただこの経験は自分にとってもメンバーにとって、
大きな恩恵をもたらしてくれると思う。
新たなチャレンジをしてSHiFTはまた一つ階段を上った。
またこういうライブを演ってみたくなったし、別の新たな事にも挑戦し
その過程を楽しんでいこう。
来てくれた皆、どうもありがとう!