
Artist: The Twilight Singers
Album: Blackberry Belle
Year: 2003
Genre: Alternative Rock, Dream Pop, Trip Hop
アメリカのオルタナティブロックバンドThe Twilight Singersの2枚目のアルバム。The Afghan Whigsの活動休止中にGreg Dulliが活動していたプロジェクトです。The Afghan Whigsはオルタナティブロックとソウルを融合させた個性的なスタイルで90年代グランジシーンの異端として活躍したけど、The Twilight Singersにグランジ的な要素は一切なく意識的に遠のいたようなドリームポップ色の強い内省的なメランコリックロックです。デビュー作はソウルやソフィスティポップなどを含んでたけど「Blackberry Belle」はもっと焦点を絞ったメランコリックかつアトモスフェリックなオルタナティブロックの完成形です。The KillerやDecatur St.やFeathersなどにトリップホップのリズムを取り込んでるのも特徴で、元々The Afghan Whigsは黒人音楽に影響を受けていたのでトリップホップ(ヒップホップ)のリズムも違和感なく溶け込んでいます。Greg DulliのボーカルはPeter Gabrielのようなオープニング曲Martin Edenからいつもの熱くソウルフルな歌唱まで幅広く、持ち前のエモーショナルなメロディーセンスにも磨きがかかっています。所々Hope of the Statesのようなポストロックっぽさも出てきてるけどHope of the Statesのアルバムデビューは翌年です。先行シングルのTeenage Wristbandがベストトラックでキラキラしたピアノイントロから爽やかな風が吹いてきます。これらの全ての曲を作詞作曲して歌うGreg Dulliの才能に尽きると思います。最後の曲には盟友Mark Laneganが参加しています。

