Ultra | Born of Frustration

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Artist: Depeche Mode
Album: Ultra
Year: 1997
Genre: Alternative Rock, Synthpop, Downtempo, Trip Hop, Industrial Rock, Ambient Pop


イギリスのシンセポップバンドDepeche Modeの9枚目のアルバム。先日リリースされた新作の流れで過去作も聴いているのですが中でも「Ultra」の素晴らしさを再確認しています。90年代に出した3枚は三者三様に名作だけど自分は「Ultra」が一番好きです。前作「Songs of Faith and Devotion」は時代に合わせたオルタナティブロック/インダストリアルロック路線ながら内省バラード性も強く90年代の「Black Celebration」と呼びたいです。「Ultra」はもう少し柔軟性があり虚無に歌いかけるような憂鬱で伸びのあるメロディーとダークなエレクトロニックサウンドが特徴です。初期からのメンバーAlan Wilderが抜けてDave Gahanはコカインとヘロインの過剰摂取で死の寸前まで行きバンドはボロボロな状態だったけどその心配を他所に「Ultra」は非常に高いクオリティーでDepeche Mode本来の魅力が詰まったアルバムです。Martin GoreとDavid Gahanは共にGavin Fridayの1995年のアルバム「Shag Tobacco」に感銘を受けたらしくそのプロデューサーTim Simenonに「Ultra」のプロデュースを依頼しました。確かに「Shag Tobacco」とは共通するダウンテンポでトリップホップなサウンドです。90年代の音なので時代を経てより価値が上がっている気がします。「Ultra」は「Violator」よりもモダンでダークで不健康なサウンドです。4つのシングル曲が全て名曲というMartin Goreの想像力が冴えまくっているアルバムです。