Redcar les adorables étoiles (prologue) | Born of Frustration

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Artist: Christine and the Queens
Album: Redcar les adorables étoiles (prologue)
Year: 2022
Genre: Synthpop, French Pop, New Wave, Coldwave, Art Pop


フランスのシンガーソングライターChristine and the Queensの3枚目のアルバム。タイトルにプロローグと付いていて、Redcarの続編が2023年に出るそうです。2018年のアルバム「Chris」は名作でした。解放されたポジティブな空気感が素晴らしく才能に溢れていて、2020年のEP「La vita nuova」では更にMichael Jacksonのようなダンスポップ色を強めていました。なのでその路線を突き詰めるかと思いきや「Redcar les adorables étoiles (prologue)」は全く異なるダークなトーンのシンセポップアルバムです。一見掴み所のないアルバムに思えるけどそれは変化への戸惑いで、繰り返し聴けば未知の世界に引き込まれていることに気づきました。先にビデオが公開されていたLa chanson du chevalierの不気味なダークウェーブはこれまでのイメージを覆すものでした。「Chris」で開かれた扉を閉じて空気を閉じ込めています。冷たいシンセサウンドからはフランスらしいコールドウェーブの魅力を感じます。前作までのダンスポップやポップファンクの要素は皆無なので、この変化には賛否両論あると思うけど、80年代のシンセポップ好きの琴線には触れる音です。自分としては馴染むのに時間はかかりませんでした。前作までと比べるとかなり前衛的で尖った挑戦的なアルバムなのでその辺りが高く評価されればいいなと思います。