10, 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1 | Born of Frustration

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Artist: Midnight Oil
Album: 10, 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1
Year: 1982
Genre: Alternative Rock, Post-Punk, New Wave, Art Rock


オーストラリアのオルタナティブロックバンドMidnight Oilの4枚目のアルバム。87年の「Diesel and Dust」と最高傑作を二分化する名盤です。初期のMidnight Oilはニューウェーブとパンクとハードロックとプログレッシブロックを融合させた政治的で激しいサウンドだけど「10, 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2, 1」では一皮剥けた芸術的なポストパンクを完成させています。70年代のロンドンパンクのように社会に切り込む力強いメッセージ性があり、Peter Garrettは「このアルバムを詩的で力強くしたかった。絶望的な時代だから。」と語っています。音楽性は70sパンクとは全く異なりもっと陰影を帯びていて複雑です。アンセミックなUS Forces、Power and the Passion、Read About Itという3つのシングルはどれも名曲。それ以外でも初期で最もアグレッシブな曲とも言えるOnly the StrongはIron Maidenを彷彿とさせるメタル寸前のギターリフがあります。その他も全てクオリティが高いけど3つのシングルとOnly the Strongが入ってるだけで名盤確定です。82年のオーストラリアを知らないので彼らが何に怒っていて叫んでいるのか歌詞を理解することができないけど、彼らが暗くやけくそな時代を生きているということは伝わります。5年後のポップな「Diesel and Dust」とは違う夜行性でスリリングなポストパンクはMidnight Oilの最初の到達点です。